2005年 11月 30日
アシスタントの目 11 |
K野さんの仰った「やってみせ 言って聞かせて させてみて 誉めてやらねば」
・・・山本五十六の言葉だったと記憶しています。
私も今年の気候の変化には対処しきれず、余り体調は良くありません。
しかしながら、K野さんから学んだ教えやアシスタントとしての立場、K野さんの体調を想うと「よっしゃ、ここらでひと踏ん張り!」と思います。
大体、初心者ならまだしも、教えを受けて3年以上経っているのなら、師匠にそんな事を言わせる事自体が「終わっている」様に思うのですね。
勿論、まだまだ、私は未熟で一人前ではありませんが、さすがに、10年目に入ろうとしているので(笑)・・・
「やって見せ 話し手伝い させてみて なだめ誉めつつ 己鍛えん」と思う今日この頃です(笑)。
自然な呼吸は全身の0バランスから
さて、今日は、呼吸法を練習する際の注意点や問題点から考えてみたいと思います。
現在、「横隔膜」をメインテーマにセンタリング呼吸法は進んでいますが、上半身、特に「大椎(頚椎7番)から頭部」へ呼吸を上げる事は非常に難しく、また、多くの方
が「逆上せ」や「頭痛」、「痺れ、肩こり」等を感じておられる様です。
それらの問題を観察しますと、往々にして「ちゃんと呼吸しなきゃ!」と言う想いで固まってしまう事に加え、「お腹から胸まで(骨盤膜から横隔膜)」の呼吸が正しく行
われていない事に原因がある様に見受けられます。
ただ、古今東西、呼吸法にも様々な方法や目的がある訳で、「どんな有り様が正しいのか?」を見極めるのもなかなかに難しい話です。
そこで、呼吸における必要十分条件を確認して行きたいと思います。
例えば、ご自身の胴体をその上下に「骨盤膜」と「横隔膜」が張ってある「和太鼓」として捉えてみて下さい。すると、ご自身の胴体が、ある密閉された空間である事がイ
メージして頂けると思います。
そこで、太鼓を叩くと胴体全体が響く様に、具体的には「肛門(骨盤膜)を引き上げる」事で自然と胴体の圧力バランスにも影響し、「横隔膜」や身体の各所にその影響や運動が伝わりる事がイメージ出来ます。
また、そう言った「密閉された空間の圧力の変化」のイメージは、ご自身が「注射
器」や「ふいご」になったと言う捉え方でも良いかもしれません。「肛門を引き上げ」による身体の圧力のバランスの変化がイメージ出来ますね。
従って、その条件を満たす事が出来れば、必要以上に上半身を強張らせ呼吸する必要もないはずです。
ただ、そうは言っても「筋肉で吊り上げなければ、重力や自重で肋骨等は自然に下がるのでは?」と言う疑問をお持ちになると思います。
でも、空気圧や油圧のジャッキ、シリンダーをイメージして頂ければ容易にお分かり頂ける様に、「ある一定の圧力の中では、重力に対してバランスを保て」ます。
実際、そう言う現象が体に備わっていなければ、我々の口は顎が落ちて開きっぱなしになりますし、内臓は全て下垂するはずですね。
しかし、そうした体の圧力バランスの殆どは、私達の「無意識下」に保たれている
為、そう言われても「実感がない」のは事実だと思います。私もヘルニアになるまではそうでした(笑)。
そこで次に「0バランス」についてお話したいと思いますが、取り敢えず、初めに
「0バランス」に関する上半身の簡単な実験から始めます。
方法は至ってシンプルで、先ずは、ご自身の思われる様に、その場で弧を描く様に手をゆっくり「上げ下げ」してみて下さい(くれぐれも、ゆっくりやって下さい)。
その際、例えば、「大胸筋」や「三角筋」と言った肩の周囲の筋肉はどうなっているでしょうか?多分、多くの方はその部分が緊張し、硬くなっている事と思います。
それでは次に、その場に仰向けで寝て、丸い形をしている肩関節をよく触ったり、意識しながら、関節の切れ目に従い、ゆっくり同じ事をしてみて下さい。
上手く行くと肩関節がポコンと上手く「1点」に入り、周囲の筋肉の緊張が取れ、人によっては床から浮いていた肩が緩み「床に着く」事と思います。
これが「0バランス」と言うもので、密閉された体にあって、体の色々な部位や関節が丁度良い「1点」に入ると、周囲の組織が緩み、体の「芯」から「磁石の同極同士が
反発する様な作用」が働いて関節が「浮き」今までとは違った筋道で、楽に手を上げ下げする事が出来る様になります。
丁度、体から電車で言う「線路」が無くなり、「リニアモーターカー」の様な仕組みと連動経路が出来た様な感じです。
この様に「0バランス」を以って、例えば、上半身から手や肩を順に「切り離し」て行くと、「胴体」の感覚が明確になり、次第に、体の内力で自然と上半身が「浮いてく
る」のが掴めて来ると思います。
多分、「上虚」とか「沈肩墜肘」、「抜背」等に通じる事ではないでしょうか?
さて・・・その時、「横隔膜も自然と浮いてくる」事に気付かれると思います。そし
て、それが「肛門の引き上げ」と連携している事も明確になるはずです。
これは推論ですが、呼吸法をするにも、体中の各部位をよく意識し、それらが完全に独立した形で動ける様にならないと、体の「内圧」や「圧力バランス」、「0バランス」も浮き出て来ないのだと思います。
例えば、「全身の連動」で考えるに「体をバラバラに動かすのでなく、全身を一重にして」と言うイメージが強い様ですが、その表現の中身は、体の各部位があまねく「0
バランス」にあり、単独で役目を十分に果たせる状況があっての事で、多分、そこから始めて「呼吸」と言う「圧力バランスのシステム」の下、全身の連動・統合が行えるのでしょう。
それが欠如した状態をして、「重みを失っている」とか「繋がっていない」、「意識や感覚がない」、「体が割れる、固まる」等々の表現になるのだと思います。
だから、体は「水の中に骨や筋肉、内臓の入った皮袋」と称されるのですね。
従いまして、センタリング呼吸法を通じ、ちょっと「非日常的」な体位に挑戦しながら体の中にある様々な「0バランス」を発見してみて見て下さい。無理なく、呼吸法の
精度が高まり、健康的で美しい体になって行く事と思います。
・・・山本五十六の言葉だったと記憶しています。
私も今年の気候の変化には対処しきれず、余り体調は良くありません。
しかしながら、K野さんから学んだ教えやアシスタントとしての立場、K野さんの体調を想うと「よっしゃ、ここらでひと踏ん張り!」と思います。
大体、初心者ならまだしも、教えを受けて3年以上経っているのなら、師匠にそんな事を言わせる事自体が「終わっている」様に思うのですね。
勿論、まだまだ、私は未熟で一人前ではありませんが、さすがに、10年目に入ろうとしているので(笑)・・・
「やって見せ 話し手伝い させてみて なだめ誉めつつ 己鍛えん」と思う今日この頃です(笑)。
自然な呼吸は全身の0バランスから
さて、今日は、呼吸法を練習する際の注意点や問題点から考えてみたいと思います。
現在、「横隔膜」をメインテーマにセンタリング呼吸法は進んでいますが、上半身、特に「大椎(頚椎7番)から頭部」へ呼吸を上げる事は非常に難しく、また、多くの方
が「逆上せ」や「頭痛」、「痺れ、肩こり」等を感じておられる様です。
それらの問題を観察しますと、往々にして「ちゃんと呼吸しなきゃ!」と言う想いで固まってしまう事に加え、「お腹から胸まで(骨盤膜から横隔膜)」の呼吸が正しく行
われていない事に原因がある様に見受けられます。
ただ、古今東西、呼吸法にも様々な方法や目的がある訳で、「どんな有り様が正しいのか?」を見極めるのもなかなかに難しい話です。
そこで、呼吸における必要十分条件を確認して行きたいと思います。
例えば、ご自身の胴体をその上下に「骨盤膜」と「横隔膜」が張ってある「和太鼓」として捉えてみて下さい。すると、ご自身の胴体が、ある密閉された空間である事がイ
メージして頂けると思います。
そこで、太鼓を叩くと胴体全体が響く様に、具体的には「肛門(骨盤膜)を引き上げる」事で自然と胴体の圧力バランスにも影響し、「横隔膜」や身体の各所にその影響や運動が伝わりる事がイメージ出来ます。
また、そう言った「密閉された空間の圧力の変化」のイメージは、ご自身が「注射
器」や「ふいご」になったと言う捉え方でも良いかもしれません。「肛門を引き上げ」による身体の圧力のバランスの変化がイメージ出来ますね。
従って、その条件を満たす事が出来れば、必要以上に上半身を強張らせ呼吸する必要もないはずです。
ただ、そうは言っても「筋肉で吊り上げなければ、重力や自重で肋骨等は自然に下がるのでは?」と言う疑問をお持ちになると思います。
でも、空気圧や油圧のジャッキ、シリンダーをイメージして頂ければ容易にお分かり頂ける様に、「ある一定の圧力の中では、重力に対してバランスを保て」ます。
実際、そう言う現象が体に備わっていなければ、我々の口は顎が落ちて開きっぱなしになりますし、内臓は全て下垂するはずですね。
しかし、そうした体の圧力バランスの殆どは、私達の「無意識下」に保たれている
為、そう言われても「実感がない」のは事実だと思います。私もヘルニアになるまではそうでした(笑)。
そこで次に「0バランス」についてお話したいと思いますが、取り敢えず、初めに
「0バランス」に関する上半身の簡単な実験から始めます。
方法は至ってシンプルで、先ずは、ご自身の思われる様に、その場で弧を描く様に手をゆっくり「上げ下げ」してみて下さい(くれぐれも、ゆっくりやって下さい)。
その際、例えば、「大胸筋」や「三角筋」と言った肩の周囲の筋肉はどうなっているでしょうか?多分、多くの方はその部分が緊張し、硬くなっている事と思います。
それでは次に、その場に仰向けで寝て、丸い形をしている肩関節をよく触ったり、意識しながら、関節の切れ目に従い、ゆっくり同じ事をしてみて下さい。
上手く行くと肩関節がポコンと上手く「1点」に入り、周囲の筋肉の緊張が取れ、人によっては床から浮いていた肩が緩み「床に着く」事と思います。
これが「0バランス」と言うもので、密閉された体にあって、体の色々な部位や関節が丁度良い「1点」に入ると、周囲の組織が緩み、体の「芯」から「磁石の同極同士が
反発する様な作用」が働いて関節が「浮き」今までとは違った筋道で、楽に手を上げ下げする事が出来る様になります。
丁度、体から電車で言う「線路」が無くなり、「リニアモーターカー」の様な仕組みと連動経路が出来た様な感じです。
この様に「0バランス」を以って、例えば、上半身から手や肩を順に「切り離し」て行くと、「胴体」の感覚が明確になり、次第に、体の内力で自然と上半身が「浮いてく
る」のが掴めて来ると思います。
多分、「上虚」とか「沈肩墜肘」、「抜背」等に通じる事ではないでしょうか?
さて・・・その時、「横隔膜も自然と浮いてくる」事に気付かれると思います。そし
て、それが「肛門の引き上げ」と連携している事も明確になるはずです。
これは推論ですが、呼吸法をするにも、体中の各部位をよく意識し、それらが完全に独立した形で動ける様にならないと、体の「内圧」や「圧力バランス」、「0バランス」も浮き出て来ないのだと思います。
例えば、「全身の連動」で考えるに「体をバラバラに動かすのでなく、全身を一重にして」と言うイメージが強い様ですが、その表現の中身は、体の各部位があまねく「0
バランス」にあり、単独で役目を十分に果たせる状況があっての事で、多分、そこから始めて「呼吸」と言う「圧力バランスのシステム」の下、全身の連動・統合が行えるのでしょう。
それが欠如した状態をして、「重みを失っている」とか「繋がっていない」、「意識や感覚がない」、「体が割れる、固まる」等々の表現になるのだと思います。
だから、体は「水の中に骨や筋肉、内臓の入った皮袋」と称されるのですね。
従いまして、センタリング呼吸法を通じ、ちょっと「非日常的」な体位に挑戦しながら体の中にある様々な「0バランス」を発見してみて見て下さい。無理なく、呼吸法の
精度が高まり、健康的で美しい体になって行く事と思います。
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by centeringkokyu
| 2005-11-30 21:22
| ネコ殿