2019年 10月 04日
常識を疑ってみる |
▼『誰でも速く走れる 骨ストレッチ』 松村 卓・著 より、一部を引用させて頂きます。
ストレッチの常識を疑ってみよう
「動ける体」を作る---私がまずこの点を強調するのは、ランナーの皆さんの多くがつねに何らかのケガと闘っているからです。
おそらく、「どこも痛いところはない」という人は少ないでしょう。
プロのアスリートでも、肉離れ、筋膜炎、アキレス腱痛は日常茶飯事です。こうしたケガを抱えていては、どんな方法を伝授しようが良い走りなどできるはずはありません。
一般的な対処法として、ケガに見舞われたことのある人は、そのケガをした箇所の筋肉が硬かったからだと考え、運動前にストレッチを入念にするようになります。
体の緊張をほぐし、ケガを予防するためだと多くの人が当たり前のように考えていると思いますが、ストレッチは本当にケガ対策になるのか?
良い走りを実現させるための第一歩として、ますこの「常識」から疑ってみましょう。
たとえば、代表的なストレッチの一つに、左の写真のように片方の腕をもう片方で押さえて伸ばす方法があります。
まず片腕をぐるぐると回し、その時の腕の状態を頭に入れたうえで、この(肩の)ストレッチを行い、同じように腕を回してみてください。
---どうでしょうか? 腕が鉛のように重くなり、かえって回しにくくなっていませんか?
日頃から体を動かしている人ならば、すでにこの段階でビックリされているでしょう。こんなに体が重くなってしまっては、パフォーマンスが低下するのは自明のことだからです。
アキレス腱を伸ばすと足腰が重くなる?
では、下の写真のようなアキレス腱伸ばしを行ってみてください。
こちらも事前にウォーキングをしたうえで行い、終わった後にもう一度ウォーキングをして、足どりの重さを比較するようにします。
足腰がずっしりと重くなり、前に進むのがつらく感じられませんか?
また、太ももの後ろにあるハムストリングと呼ばれる筋肉の集まり(大腿二頭筋など)をストレッチする人もいるでしょう。
ハムストリングのストレッチはいくつか知られていますが、ここでは仰向けの状態で次ページの写真のように片方の足を引っ張る方法を試してみてください。
太ももの裏が伸びる感覚はあるかもしれませんが、終わった後にウォーキングをするとこちらも足腰がずっしりと重くなっているはずです。
実際に試してみるとわかりますが、ほかのストレッチでもほば同じような結果が現れます。
要するに、ストレッチをやっても柔軟性が得られないだけでなく、かえって体が重く、動きが低下してしまうことが多いのです。
この現実を知ることなしに、自分が納得のいく走りなどできるはすがありません。
ランナーの皆さんには、こうした知らない間に身についてしまっている常識に目を向け、一度疑ってみるところから始めてほしいのです。
ウェイトトレ・補強トレは走りに必要か?
ストレッチとともに私が疑問視しているのが、ウェイトトレーニングや補強トレーニング(腹筋・背筋・腕立てなど)です。
ランナーに限らず、体力づくり、コンディショニングの一環として実践している人も多いと思いますが、実際、どこまで効果があるでしょうか?
確かにウェイトトレや補強トレで筋肉がつけば、その鍛えた部位の筋力はアップします。そうやって体の各部位を鍛えていけば体全体の動きもパワフルになり、パフォーマンスも向上するはずだと考えている人も多いでしょう。
ケガに悩まされている人ならば、痛めた箇所の筋肉を補強することで再発を防ごうという考えもあるかもしれません。
しかし、ウェイトトレや補強トレに取り組むことで逆にケガに見舞われることが多くなった---これまでスポーツケアトレーナーとして指導をしていく中で、こうした悩みを抱えている選手に数多く出会ってきました。
ストレッチの場合と同様、こちらも実際に体を動かしてみるとわかります。
たとえば、腹筋を行った後にその場でウォーキングをしてみてください。普通に歩いた状態と比べて、腰の一帯が重くなっていることに気づきませんか?
重いだけならまだしも、動きがぎこちなく、歩きづらくなっているはずです。
あるいは、腹筋を行った後に、垂直にジャンプしてみてください---高く飛び跳ねることができるでしょうか?
こうしたトレーニングを毎日続けていたら、当然、鍛えた箇所は硬くなります。腹筋がボコボコに割れた状態を見て自分がたくましくなったように感じるかもしれませんが、実際には硬くなっているのです。
お腹の一帯にこんな重たい鎧をつけてしまって、果たして速く走れるでしょうか?
これはほかのトレーニングも同様です。体の特定の部位を鍛えても、それが実動作を向上させることにつながるとは限りません。
むしろ、そうやって体の各部位を鍛えていけばいくほど、体全体のバランスは悪くなります。
ストレッチを入念に行い、ウェイトトレで筋力アップすることで、見た目はたくましく、体も柔らかくなれたとしても、体全体のバランスが崩れ、体のあちこちに余計な負荷がかかる状態になっている可能性があります。じつはそれがケガにつながるのです。
〆管理人です
常識として広く行われていることでも、必ずしも正解とは限りません。
かと言って、それに批判的な立場の方法も、本当に正しいかどうかは分かりません。
結局は、自分で合う合わないを見極める基準を作っていくことが大切なのだと思います。
参照1:信じるな、疑うな、確かめよ
ヨガでは古くから「信じるな、疑うな、確かめよ」と教えています。
まず、入ってくる情報を簡単に信じないこと。同時に、疑わないこと。そして真実かどうか確かめることが可能なら、自分で確かめてみる。すぐにはできないなら、他の情報を集めたり、時間を置いたりして、確かめたことのみを自己の行動親範にする、という態度です。一つひとつのことにこの態度をとると、徐々に確かなことがふえてきて、一時的な現象や人の言動に惑わされなくなります。
参照2:常識と異なる知見
蓄積された膨大なデータからは、これまでの常識と異なる数々の知見が得られたという。
たとえば、青柳氏はこの研究によって、「運動するほど健康になる」という認識が誤りであることを示す事例を数多く見てきた。
参照3:摂理に則ったかたちで鍛える
スポーツマンはそれなりの筋肉をまとっているわけで、特定の筋肉ばかり酷使すると、必ず身体のバランスが崩れるのではないかな。
私が実体験でわかったのは、背筋ばかり鍛えると腰が痛くなったということ。
参照4:脳と体&意識と無意識
ストレッチのやり方を間違うと、逆に筋肉が硬くなってしまうという事がありますが、これも過度の反射を起こすようなやり方が原因です。
からだの中では、脳(意識)が気づかないことがおきています。身体運動はすべて意識で操っている、というのは誤解です。人間の身体運動の中には、意識的な筋活動と無意識的な筋活動の両方が混在していて、私たちは自分で自分の体の動きを邪魔していることも多いようです。
参照5:本来の筋肉の長さにもどす
アレクサンダー・テクニークは、いわゆる「外的筋肉」を直接的に引っ張ったり伸ばしたりするストレッチ運動ではありません。「内的筋肉」を活性化させることによって、すべての筋肉に自然な伸張あるいは拡張が起こることをねらっているものなのです。先ほど紹介したパトリック・マクドナルドの「背骨はひとりでにそれ自身で伸びることを学ばねばならない」という言葉もそういう意味だったのです。
☆リンク先で更新された記事
師匠の合気に触れ、10年以上経っても、
一線を越えれない。
教えて頂いても、叱られても、自分で工夫しても、
破れなかった殻が、とても心地よく崩れ落ちていく感じで、
爽快感すら感じました。
師匠の普通の姿を観せて頂けて、本当に良かったです。
師匠からすると、今まで手間暇かかって稽古してきたのに
そんな事で・・・。という感じなのかもしれませんが、
どれだけ解らなくても、しがみ付いて来て良かったと思います。
本当に手間暇をかけたと自覚しています。
感謝してもしきれません。
これからは、OAさん、KMさんと合気観照塾 吹田道場を立ち上げ、
もう一度、ゼロから自分たちに足りない事を見直していきます。
それに当たって、またお手数をかける事になります。
本当に有難う御座いました。
本当にお疲れ様でした。
そして、これからもよろしくお願いします。
若くして 肉体派から感覚派に移行中の S君
火曜日の稽古では、ボールと卵を使い稽古しました。
稽古の度に、先生の手の柔らかさに驚きます。
相手の中心に向かってそこしかないというポジションで、
ゆっくりと技をかけていただけました。
ゆっくりと解説していただき、技をかけていただくと、
いろんな体内操作が同時に行われているので、
出来ない僕は、より情報量が多くて、しどろもどろでした。
ただ、いろんな事に気づけるので、
やはりゆっくりと技をかけたり、かかったりすることは、
色んなことを感じるのには、重要だと気付きました!
◆身体の内と外 その1
重い物を持つとき、腕に力を込めて持ち上げようとします。
バランスが崩れそうになったとき、身体を緊張させて元の位置に留めようとします。
私達はいつの間にか、筋力を込めた方が強い、固めた方が安定する、といった身体の使い方が染み付いています。
合気の稽古で相手に技を掛ける中で、力が抜けた状態の強さを学びます。
脱力しているからこそ、全身が協調して働き、自在にバランスを変えることが出来ます。
合気の上達は、気付かない内に身に付けてきた様々な思い込みからの脱却でもあると思います。
お客様の身体に触れさせて頂くと、横になってじっとしてもらっている時でも、身体の深部から起こる動きを感じます。
あたかもアメーバのような単細胞の生物が形を変えていくように、ゆったりと動いている流れがあります。
それは、呼吸や循環や排泄といった生命の根源的な働きに基づく動きであるように感じています。
身体は空気が出入りし、全身に血液が送られ、食物が消化され、緊張と弛緩が繰り返されています。
そうした働きはあまりに自然に行なわれているため普段は認識することはありませんが、内部は常に変化し続けています。
by centeringkokyu
| 2019-10-04 23:03
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