2019年 03月 02日
合気の体内操作と呼吸及び意念 |
#気づきや本舗の楽隠居です
もう3月になってしまいました。年を取る毎に、『歳月人を待たず』や『日暮れて道遠し』という言葉が身にしみます。
合気も、なかなか身につかず、試行錯誤の繰り返しという感じです。
しかし最近は、合気のイメージが『和而不同』から『調和体』というように変わりつつあります。来年には、70歳になってしまいますからねぇ〜
『トリガーポイント』というのは、よく分からないのですが、『調和点』を上手く使えると、身体が弛むような気がしています。
まだまだ実修実験、日々工夫をしなければならないとは思っています。
ところで、OAさんが合気に関してご自分のHPに纏めて下さっていました。なかなか上手に表現してくださっていますので、抜粋してご紹介します。時間が在るときには、必ず原文をお読みください。
貼り付け開始
合気の稽古をすることは、呼吸や動作の学びと同時に、発想を変えることであるように感じます。
合気道には、合気上げという技があります。
相手に両腕を押さえられた状態から、バランスを崩して転ばせます。
合気道を学び始めた頃は、肘を曲げたり、腕を上げたりというように、筋力で相手を動かそうとします。
けれども、相手の体重を腕の力で上げるのは無理だということに気付き、自分の身体に目を向けるようになります。
そして、呼吸の力を活かしたり、全身を協調して働かせることを学びます。
その過程で身体が変わる度に、身体観が変化していきます。
合気の技では、相手を別物ではなく、自分の一部として捉えます。
相手の都合を受け入れるように力を抜くことで、一体として息を吐き、両者が脱力した状態に近付けます。
自分の中心を保ちながら、全体のバランスを変えることで、結果として相手が伸び上がっていくと合気上げになります。
お互いが一致した状態になると、相手の滞っている場所を感じられます。
それは、合気の技では相手のバランスを崩す弱点となり、施術では相手を弛める手掛かりとなります。
合気道を通して学んだ体の使い方は、医療の世界においても大いに活かされることを実感しています。
例えば、現代医学の運動学では、筋を縮める働きによって、動作が起こるという原則があります。
そうした考え方を前提として、体の状態が判断され、マッサージや筋力トレーニングやストレッチといった治療が行われています。
けれども、患者さんが動作をする上での発想が変わらなければ、また同じ場所に負担を掛けたり、別の部位の痛みを引き起こすことになりかねません。
同じ動きの中で善し悪しを判断するのではなく、これしかないと思い込んでいる動作の発想を変えて可能性を広げていくほうが、患者さんの今後の生活にとって遥かに有用ではないかと思います。
合気の技では、体の力を抜くことによって動作が始まり、筋が伸びていくことで動きが続いていきます。
それは、力を入れて動作を行なう身体観とは全く別の発想で、そうした使い方もあり得るという観点は、身体を広い視野で診ていく上で重要ではないかと思います。
【呼吸】
【体内操作】
【意念】
【総合】
合気関連の記事で分かりにくい方もおられるかも知れませんので、「丹田」について書いてみたいと思います。
一般的に言われる丹田は、下腹部に位置するツボの名前を指します。
武術に限らず、多くの健康法や作法で重要視される場所ですが、どのように捉えるかによって動作の質は大きく変わります。
よく、動作の解説で「下腹部に力を込めて」とか、「腹圧を高めながら」といった表現を見かけます。
言葉通りに、腹筋に力を入れて腹部を固めてしまうと、それ以上は息を吸えなくなります。
実際に行なってみて、呼吸が通りにくくなる方法は、身体にとって不自然な動作だと考えます。
合気観照塾では、丹田を固定された点ではなく、「西江水」という捉え方でその働きを学んでいます。
稽古に参加し始めた頃、身体の力を発揮する上で骨盤の動きがいかに大切かを知り、そこを起点とするように動作を練習していました。
けれども、技を掛けておられる師匠の丹田を初めて触らせて頂いた時、もっと深いところから力が生まれていることに気付きました。
下腹部の奥に球のような存在を感じ、その働きが結果として骨盤など全身の動きに表れているように感じました。
それ以来、自分の身体の内部を意識しながら稽古するようになりました。
丹田は、動作の中心であると同時に、感覚の中心でもあります。
外部から自分に向けて情報が入ってくるということは、そこには流れが生じます。
ただ感覚を受け入れるだけなら一方通行ですが、その流れが呼吸と一致したものであれば、臨界点で方向が切り替わり、交流が起こります。
自分の都合を先行させず、お互いがぶつからないバランスを辿るように動くことが出来ると、結果的に合気の技になります。
by centeringkokyu
| 2019-03-02 00:01
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