2015年 08月 15日
無意識的な緊張の解放 |
▼深いリラックス状態になったときに起こる 変性意識状態(Altred state of consciousness:ASC)では、人間の持っている潜在的な力を誘発し治癒力を高める事ができます。
自然治癒力を高めるには原始感覚を活性化させ副交感神経や自然治癒力を元に戻すのに役立つホルモンを誘発すると言うことが大切になってきます。
安定調整圧のゆったりとした一定のリズムに人間が心地いいと感じる『1/fの揺らぎ』の様なほんの少しのリズムの乱れを必要に応じてほとんど無意識的に加えて行うものです。
▼「変性意識状態」とは、多量のα波がみられ、α波に刺激された間脳は「βエンドルフィン」を放出し「ドーパミン」が全身に快感を与えます。
心が開放された「変性意識状態」では、人間本来の機能が呼び戻され、「自然治癒力」が活性化されます。
「自然治癒力」とは、人類が太古の時代から持っていた、免疫力であり、それらの機能が現実に体内に侵入した「病原菌」や「突然変異を起こしたガン細胞」を攻撃することが確認されております。
誘導によって、吐く息とともに体の力を意識的に抜いて行くと、意識ははっきりしているけれども体の感覚が無い状態になります。体は完全に休息状態となり、心はすべての制約や緊張から解放された自由な気分になります。
脳波はアルファ波やシータ波優勢になり完全なリラックス状態になります。ふだん私たちは体の重さをあまり意識しませんが、その状態になると日頃いかに体が重かったかがよくわかります。これがトランス状態と呼ばれるもので、意識は眠る直前のウトウトした変性意識状態(アルタードステイツ)になり、潜在意識から上がって来る情報をキャッチしやすくなりますし、潜在意識への情報のインプットも容易に行えるようになります。
トランス状態(変性意識状態)というのは特殊な意識状態ではなく、ふだん私たちが寝る前に誰でも経験している意識状態なのですが、通常は意識していないのでわからないだけなのです。ですから、誰でも練習すればそういう状態になれますし、訓練すれば他者暗示の催眠ではなく自分一人でもやれるようになります。この状態の完全なリラックス感を繰り返し体験すると、自然治癒力が高まるだけでなく、集中力や記憶力なども高まって行きますし、体の内側からやる気が湧いて来るのも実感することができますし、心身ともに本来の良い状態に戻って行きます。ポイントはリラックスして集中することです。
日常生活の中でストレスを感じるときは、アドレナリンやノルアドレナリンなどのマイナスのホルモンが分泌され、血液の循環が悪くなって免疫力が低下、心身ともに疲れた状態になりやる気も出ませんが、リラックスして脳波がアルファ波やシータ波優勢の状態になると、ドーパミンやβエンドルフィンなど良いホルモンが分泌され、すべての活動が活発になります。血液循環が抹消までうながされ、白血球の活動もさかんになって免疫力も高まり、心身ともにバランスのとれた良い状態になります。この状態になるとマイナス思考をしなくなり、常に前向きにものごとをとらえて積極的に行動できるようになりますので、喜びや感動も増えて生きることが楽しくなります。
リラックスすることが良いことだと頭ではわかっていても、心身ともに完全にリラックスすることはなかなか容易ではありません。なぜなら、たとえ体を休めても私たちの頭は絶えずいろいろなことを考え続けているからです。そして、人間に備わっている防衛本能によって、私たちは誰でも心配したり不安にかられたりとネガティブに考えてしまう傾向にあります。
でも、意識していないけれども脳波がアルファ波や浅いシータ波状態になって良い状態になることは日常生活の中でよく経験しています。たとえば、好きなことに熱中しているとき、電車に乗って揺られているとき、美味しい物を食べているとき、お風呂に入っているとき、瞑想しているときなどです。このような状態を長く持続することができれば、人生は喜びに満ちたストレスのないものとなるでしょう。
催眠療法(ヒプノセラピー)は、意識的に体の力を抜いて行くことによって得られる完全なリラックス状態を脳に記憶定着させることによって、たとえストレスを感じるような状況であっても、平常心でリラックスできる自分を身につける一つの方法なのです。
普通の意識の状態でいくら「私は○○ができる」「私は○○をする」と自分自身に何度言い聞かせても、なかなかその通りにはなりません。意識がじゃまをして良いことだとわかっていても潜在意識がそれを命令と受け取ってくれないからです。これは被暗示障壁といって、意識が自己防衛の働きをするためにふだんの考えと違うものを入れようとするとすぐに「あれ? いつもと違うなぁ。いつもは『できない』とか『自分はダメだ』とか言っていたのに、おかしいゾ」ということでその言葉が潜在意識に入らないようにブロックしようとするからです。
しかし、トランス状態(変性意識状態)では、意識と潜在意識の境にある被暗示障壁の扉が自然に開いてくれるので、情報の出し入れがしやすくなります。そのため、この完全リラックス状態で自分のなりたい姿のイメージを思い浮かべたり、プラスの言葉を聞くと、意識の抵抗を受けずにそれらが潜在意識の中に沁み込むように入って行きます。ネガティブに働いていた枠や殻がなくなるので「自分にはできるかもしれない」「ぜひやってみたい」という気持ちになって行きます。そしてその言葉やイメージを命令として受け取った潜在意識はその実現に向かって働き始めます。ポイントは「自分がこうなりたい」というイメージを喜びの感情を伴ってありありと思い描くことです。脳は喜びや快感を伴うものを実現させようとする働きがありますので、それが実現される方向に心身すべての活動がリンクされて行きます。
筋肉が随意筋といわれるように、意志の力によって働くのならば、治療家は必要なくなるわけです。なぜならば、肩が凝ったり、骨格がゆがんだりするのは、ある筋肉が必要以上に収縮するからですが、しかし、その筋肉が意のままになるとしたら、他人がそれを緩解する必要はなく、自分で筋肉を緩めて治すことができるはずです。「肩が凝った」と感じたならば、そこの筋肉を自分で緩めれば良いわけすから治療家などいらないのです。
しかし、生理学的には随意といわれている骨格筋が、そうはならないのでわれわれが必要になるのですが、これは「随意筋といわれる骨格筋にも不随意の部分がある」と考えてもよいわけです。それを錐体外路系による緊張と考えたのが野口先生と亀井先生です。したがって、錐体外路系の緊張を緩解することこそ治療の要となるはずです。しかし、この外路系の緊張をどの様にして緩解するのか、その方法論においてお二人の考え方は対立しました。
野口晴哉先生はそれは無意識によるものと考え、その無意識的な緊張の解放がこそが、治療の要であると考え、活元運動という、一種の瞑想状態のなかで、筋肉の緊張を解いてゆく方法を考案されました。活元運動を治療の、いや生き方といった方が良いのかも知れませんが、それを中心に整体法を構築されたと言っても良いと思います。
対して、亀井先生は、その活元運動に疑問を持ち、あくまでも医学という科学の領域での(活元という瞑想法に頼らない)緩解を模索し、反射の概念に行きついたのです。これには活元運動に疑問を持ったある事件がきっかけとなったようです。昭和45の第34回の全国講習会でそのことが述べられています。しかし、その内容を記録した講座集21号にはその事件は割愛され書かれていません。ですからわれわれ均整法を学ぶ者も、なぜ活元運動が均整法で禁止されたのか要領を得ないまま今日まで来ていました。
野口整体に歩み寄ろうとして活元運動を一時は容認しようと考えたようですが、活元運動そのものに、どうしても納得がゆかず、『内容が同じか又さしょうの相違なら合同すべきであるが、均整法は根本的理念においても、考え方においても違っていて、十二種体型の研究においてもいささか異なっているので別の行動をとることになった。』ということなのです。
☆リンク先で更新された記事
(感想)
2年前、葉室麟の時代小説「蛍草」を読んで、「燕飛」とはどのような技なのか、密かに憧れをもっていました。K先生から その技を披露して戴け、感動しています。(滋賀より参加の初心者)
○感じた事
・肩の重みが肚に集まる
・無形以前が深まる
・「親指秘め(姫)」と「肘肩(土方歳三)さん」が肚っぱ(原っぱ)で密会したかも!
◎施術では
○鳥と亀
・相手のバランスの変化で自分のバランスを崩さない様になる
・相手が過緊張(癖)が出てもブレない為に緊張が解けて行く
○肩の位置の観察
・丁寧に御膳立てして密会してもらうと良い
・尾骨を強打した方が腰を落とさずに座れるようになった
#くぼけんです。
何か『密会』が癖になりそうな気が・・・。
肩のセンタリングは肘で誘導した方が良いですね。
鳥と亀は少しづつ観察を続けます!
参照1:手解き技
参照2:仮説
#楽隠居です
最近の個人レッスンでは、ある程度身体のバランスが整ってくると、レッスンを受けてくださっている方の頭を掌で包むようにしながら、二人で眠っていることがあります。
私は、毎日水晶を持って昼寝していますので、水晶の髑髏を持っていると思うと、すぐに眠くなるようです。
これを、変性意識に誘導していると考えることにします。
by centeringkokyu
| 2015-08-15 00:03
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