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手術後に続く痛み
手術をした後、しばらくたっても痛みがとれないという患者さんがいます。それを医者に話すと、「手術は成功したし、もう悪いところはない。傷がいえれば痛みも減りますよ」とか、「多少痛みは残ることもあるが、一年もすれば消えますよ」と言われる。しかし手術前には無かった痛みにはなかなか納得できません。これが手術に伴う手術後痛です。
よくあるケースは、乳ガンの手術(乳房摘出手術)、肺の手術(開胸手術)の後です。もちろん、体のどこの手術でも起こりえます。その原因は、大きく3つに分けられます。
・傷が治った後にできた組織が神経を圧迫したり、手術により体の構造が変わったために、その部分を支え切れなくなり痛みが出る。まれに手術した周囲に感染による炎症が残って、痛みが続く場合があります。
体表に張り巡らされている神経が手術時に傷つくことがあり、痛くないはずの刺激でも体に痛みが走ったり、鈍痛が残ったりすることがあります。
また、手術直後の鎮痛治療がしっかり行われていないと、痛みだけでなく周囲が腫れたり、栄養状態が落ちて筋肉や骨がやせたり、汗が出たりします。
さらに局所が冷えたり、逆に急に熱くなったりすることもあります。
これ以外に、手術はうまくいっても「再発するのでは」「元のように生活できないのでは」といった、精神的不安が募って痛みが続いてしまうことがあります。
治療のためには、まず痛みがこれらのどれによるものかを見極めなければなりません。 乳癌のために仕方なく乳房切除や周囲のリンパ節切除を受けると、手術はうまく成功しても胸に痛みが残ったり、首・肩・腕にむくみが残ることがあります。乳房切除で、精神的にも肉体的にも苦痛を受けた上に、術後の痛みが残ることはさらに辛いものです。
これは、手術で皮膚の微少な神経が傷ついたり、皮膚の引きつれで神経が刺激を受けたり、また血液やリンパ液の流れが悪くなったためと考えられています。
◉悩み
◉助言
【楽な姿勢を工夫する】
寝返りは、眠っているうちに体の重みがかかって特定の部分の筋肉が疲労したり、血液の循環が悪くなったりするのを防ぐ生理的な現象です。
体のある部位にしびれなどがあると、適度に寝返りをうつことができずに、血液循環や筋の働きが障害されて、だるさがあったり、日中の体の疲れが取れにくく感じたりすると思います。
就寝中の体の圧迫や血液循環の偏りをただすために、枕やクッションを使って、腕を支えるとよいでしょう。上向きで寝るときには肩と腕を少し高めにし、横向き(手術した側が体の上にくるように)で寝るときには枕を抱くようにすると楽かもしれません。ご自分の体にあった楽な姿勢を工夫して下さい。
脚が長くなった?
人工股関節THA後の脚長差で悩む
脚が長いと感じる理由ごとに見ていきましょう。
①実際に脚が長い
人工股関節のステムの位置や、ネックの長さなどで脚の長さは変わってきます。人工股関節が脱臼しやすい場合などは脚を延ばすことで安定させます。そのため、後方アプローチで手術した際に、脚の長さが長くなってしまいやすいです。脚の長さの左右差が2~3cm以内なら徐々に慣れてくるといわれています。それ以上に差がある場合にはインソールや補高を使用することもあります。
②逆の脚が悪いとき
逆の下肢の関節が悪い場合には、逆の下肢が短くなります。そのため、相対的に手術した側の脚が長く感じられることがあります。関節が悪いときには、軟骨がすり減り骨がつぶれるなどで短くなるだけでなく、O脚になったり、膝や股関節が完全に伸び切らなくなることで見かけ上短くなります。
③外転拘縮
股関節を開く方向に動かすことを外転といい、逆に脚を組む時などのように内側に動かすことを内転といいます。股関節周囲の筋肉などが硬くなってしまうと、内転が出来ず少し外転のままになってしまうことがあります。これを外転拘縮といいます。外転拘縮になると、脚が長く感じられます。
#楽隠居です
先週、15年来の会員の方から腎臓の手術をしたが、手術後に痛くて眠れないので何かアドバイスしていただけませんか?
という連絡がありました。
私の方は、治療院ではありませんので、センタリング・タッチで、呼吸に合わせて力が抜ける位置に少しずつ誘導することしかできません。
それでも、レッスン終了後は、明るい顔になられて、立ったり動いたりするのも楽ですと言ってお帰りになりました。翌日、メールをいただき、寝返りも出来たし、痛くなかったのでぐっすり眠れたとのことでした。
以前、股関節を片方だけ手術された方がお見えになったことがあるのですが、その方は、片方の足が2cmぐらい短いような感じだったので、お医者さんに頼んでレントゲンを見せてもらったら、骨盤から歪んでいるのに、お医者さんは問題ありませんというお答えだったとのことでした。
その方には、手術をした後では、私は触れませんよと申し上げていたのですが、お医者さんが対応してくれないので、どうしてもということで、センタリング・タッチで対応させていただきました。
お帰りの時には、杖を折りたたんでバッグにいれて、出ていかれました。
私には、知識もエビデンスもありませんが、感じたことをそのまましているだけで、それなりの結果がでているようです。
それと、最近感じるのは、保険請求するための病名である保健病名に拘るために、体全体の歪みを無視しているのではないかということです。
昔、整形外科に勤めていた会員が、患者さんの四十肩を骨盤から調整して、お医者さんから叱られたという話を思いだしました。
ついでに思い出したので書いておきます。
腰痛で、手術したのですが、良くならなかったので、再度手術されました。しかし、15メートルぐらいしか歩けなくなられました。自分で動く方法をアドバイスしながら、少しずつ身体を弛めるように誘導して、何とか普通に動けるようになられました。しかし、この方の場合は、辛抱しながらご自分で工夫されたことが良い結果につながったのだと思います。
自分を変えることが出来るのは、自分だけですからね!

◆センタリング聞香<R05/02/01>
今日は、センタリングの先生と友人との聞香でした。身体がゆるむ香木から始めて三番目と五番目は鼻休めです。先生からいただいた香木を二炷目に聞きましたが、とても良くて、身体も暖まって上々でした。
個性が強すぎて組香では使えないなと思いますが、香りも楽しめて身体が暖まって、四炷目も良い香りで暖まり、鼻休めで静まって、また身体が暖まって緩んでという変化を感じられるのは、身体の状態を感じる力に通じるものがあるように思います。甘い香りの伽羅をゆっくり聞いて終わりましたが、毎月、贅沢な時間です。
昨日は若い友人達との聞香で、股関節が良く締まって満足でしたが、右足に重心がかかる気がして、気になりながら出かけました。案の定、途中で左の肩が後ろへいかないと、途中で左手から肩へと先生からのチェックがありました。自分で意識していても、身体を整えるのは難しいことですが、気がつかないことには、次はない、前には進まないと思うのです。聞香は感覚を研ぎすます!