2008年 03月 20日
行き過ぎた干渉が招くもの |
「叱言以前」野口晴哉著から、もう少しだけご紹介します。
大人は自分の思いもしない結果を子供に与えていることがしばしばある。たとえば転んだ子を助けおこして子供に親切だったつもりでいるが、助けおこされた子供の独立心は他人を頼ることに変わって、転ぶ度に泣き声が大きくなる。吾々は失敗してもいく度転んでも、自ら起きあがる人間にしなければならないのだから、七転び八起きさせるように導いて、失敗を嘲ったり、転んだ子に親切の押し売りをしてはいけない。子供の転んだのを見ているとつい助け起こしたい気持ちになるが、之は本能であろうが、自分の親切の気持を満たす為に、子供の独立心を傷つけてはいけない。
葉ちゃんでも始めから褒められたい為に絵を画いていたのではない。始めは画くことが楽しくて画ける自分を楽しんで画いていたのだが、大人がそれをウッカリ褒めた。それが動機となって、画く楽しさが褒められる楽しさに変わってしまった。それから絵を見せ廻ることが始まったので、大人が子供の自発の楽しさを奪ってしまったのである。上手に画けるようになることは親達には楽しいことかもしれないが、子供は大人の楽しみの為に苦しむようになってしまっている。慎まねばならない。褒められたい為に生きているような子供にしてしまっては可哀相である。他人の意見や評判の為に心にもない動きをする原因はこんなところに始まる。
進クンのお母さまが言うことをきかないと実力を発動することでも、それでお母さまの感情の欝散はつくが進クンのいたずらは増えるだけである。命令の強制は判断する力を奪ってしまう。交通規則が八釜しくなって交通道徳がおとろえる。日本人を無気力不道徳にしたのも取り締まりの便宜のための可しと可からずが増え過ぎた為であり、それを強いるのに罰則を設けた為であろう。大人は自分のすることに注意せねばならぬ。ともかくまず子供達の為に行動して、行動の出発点を子供におくよう心がけられたい。
#楽隠居です
「風邪の効用」に続いて「叱言以前」を最初に読んだのが、確か30年ほど前でした。その後も子供が増え、子供が大きくなるに従って、「叱り方 褒め方」「躾の時期」「背く子 背かれる親」「思春期」と読んでいきました。他にも、「整体入門」「整体法の基礎」「健康生活の原理」「体運動の構造1・2」「体癖1・2」「治療の書」「健康の自然法」「愉気法 1」「嫁と姑 上・下」「病人と看病人」「碧巌ところどころ」「朴歯の下駄」「偶感集」「大絃小絃」「風声明語」「風声明語2」が私の本棚に並んでいます。
全てを理解して読んでいるわけではありませんが、野口先生の技術論よりも寧ろ、潜在意識教育の方に興味があります。お祖父さんになってから、読みなおすと更に面白みが増すのではないかと期待しています。
生後一ヶ月で「弓を引く?」孫!
大人は自分の思いもしない結果を子供に与えていることがしばしばある。たとえば転んだ子を助けおこして子供に親切だったつもりでいるが、助けおこされた子供の独立心は他人を頼ることに変わって、転ぶ度に泣き声が大きくなる。吾々は失敗してもいく度転んでも、自ら起きあがる人間にしなければならないのだから、七転び八起きさせるように導いて、失敗を嘲ったり、転んだ子に親切の押し売りをしてはいけない。子供の転んだのを見ているとつい助け起こしたい気持ちになるが、之は本能であろうが、自分の親切の気持を満たす為に、子供の独立心を傷つけてはいけない。
葉ちゃんでも始めから褒められたい為に絵を画いていたのではない。始めは画くことが楽しくて画ける自分を楽しんで画いていたのだが、大人がそれをウッカリ褒めた。それが動機となって、画く楽しさが褒められる楽しさに変わってしまった。それから絵を見せ廻ることが始まったので、大人が子供の自発の楽しさを奪ってしまったのである。上手に画けるようになることは親達には楽しいことかもしれないが、子供は大人の楽しみの為に苦しむようになってしまっている。慎まねばならない。褒められたい為に生きているような子供にしてしまっては可哀相である。他人の意見や評判の為に心にもない動きをする原因はこんなところに始まる。
進クンのお母さまが言うことをきかないと実力を発動することでも、それでお母さまの感情の欝散はつくが進クンのいたずらは増えるだけである。命令の強制は判断する力を奪ってしまう。交通規則が八釜しくなって交通道徳がおとろえる。日本人を無気力不道徳にしたのも取り締まりの便宜のための可しと可からずが増え過ぎた為であり、それを強いるのに罰則を設けた為であろう。大人は自分のすることに注意せねばならぬ。ともかくまず子供達の為に行動して、行動の出発点を子供におくよう心がけられたい。
#楽隠居です
「風邪の効用」に続いて「叱言以前」を最初に読んだのが、確か30年ほど前でした。その後も子供が増え、子供が大きくなるに従って、「叱り方 褒め方」「躾の時期」「背く子 背かれる親」「思春期」と読んでいきました。他にも、「整体入門」「整体法の基礎」「健康生活の原理」「体運動の構造1・2」「体癖1・2」「治療の書」「健康の自然法」「愉気法 1」「嫁と姑 上・下」「病人と看病人」「碧巌ところどころ」「朴歯の下駄」「偶感集」「大絃小絃」「風声明語」「風声明語2」が私の本棚に並んでいます。
全てを理解して読んでいるわけではありませんが、野口先生の技術論よりも寧ろ、潜在意識教育の方に興味があります。お祖父さんになってから、読みなおすと更に面白みが増すのではないかと期待しています。
生後一ヶ月で「弓を引く?」孫!
by centeringkokyu
| 2008-03-20 00:01
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