2008年 01月 14日
絶対やめよう「つま先走り」 |
昨日このブログの検索ワード一位は、「合気 歩法」でした。多分、同一人物が何回も検索しておられるのだと思います。すでにいろいろとご紹介済みですが、今月から「歩法と剣の素振り」がテーマになっていますので、「奇跡のトレーニング」小山裕史著からご紹介しておきます。
つま先で地面を強く蹴って走るーー誰が何のために考えたのか不思議です。
「抜き足、差し足、忍び足・・・」に代表される、つま先歩きの泥棒さんの動きが軽やかに見えたから、というのではないでしょうね……。
つま先走り、つま先歩行動作を行うと、誰でも骨盤が後傾します。
骨盤後傾ーー何か思い出さないでしょうか。序章をいま一度お読みください。
骨盤が後傾すると、前ももの大腿直筋という筋肉が異常に硬化を起こします。この筋肉は膝のお皿の下を通り、そのすぐ下の脛(すね)にとまっていますが、この部分が一種の剥離骨折を起こすーーそうです。オスグッド・シュラッター病を引き起こしやすくなるのです。
骨盤が後傾している中では、ハムストリングス(もも裏)の筋肉群もどんどん硬化を起こし、前ももにもさらにストレスを与えます。
前ももが硬化を起こすと、血圧は上がりやすく、数回の動きで急上昇する動作もあります。気持ち悪くもなるはずです。
踵の高いシューズや、柔らかいシューズは、身体を支えるためには不安定なうえに、つま先が早く着地するのでこの負担は高まるばかりです。
くだり坂を走る時には、腰を後ろに引いてバランスを取ろうとして、前ももや膝、腰、背中にストレスがかかりやすいことと似ています。つま先走りで、膝、腰、背中、ふくらはぎ、足首の故障が多いのは当然です。
敏捷性を高めると称して、低い障害物を並べてつま先で走らせるトレーニングがありますが、これはタブーです。骨盤の位置がどのようになっているか冷静に見てください。敏捷性とはこういう動作で育つのではありません。
様々なポジションへの重心移動と、その時起こる反射、そしてそれを可能にするトレーニングのみが育てるのです。
また、美しい動きの代表とされるバレリーナの人達に「バレリーナの腰痛・腹痛」、ファッションモデルの方にも同じ表現の「職業病」があります。
美しい彼女達からの相談には、それが「特性のある動き」であり、職業でもあるので、可能な限り初動負荷マシーン・トレーニングに励み、ストレスを除くことを勧めています。
◎フラット着地と「本当のキック」の意味
動物は皆、着地時には前肢・後ろ肢とも膝をあまり曲げないで足底全体で着地します。このほうが重力や自らの動きで生まれた力に押し潰されないことを自然は教えているのです。
そして連続的に膝の関節を深く曲げず、足底全体で着地し、重心移動とのバランスを取って、水平速度を高めるために、膝と足底部が柔らかくうまく使われます。
人間の場合、膝を深く曲げず、足底全体で着地するという連続動作の中で、進行方向に骨盤が前傾できると、重心が先に移動し、足底部はまだ地面を押さえています。
その最後のギリギリの瞬間に拇址球が地面を押すと、更なる加速度が生まれます。これが、本当の「キック」なのです。
旧来の「速く走るためには強く拇址球で地面を蹴りなさい」とは全く逆の動作ですね。
スピーディーでしなやかな走りのできる馬やピューマ達の動きに近いのが「初動負荷走者・B.M.L.Sprinter」です。
初動負荷理論は他の動物に近づくというのではなく、二足歩行、大脳皮質が発達しているという特徴的形態を持った動物である人間の、他の動物では保有できない能力、人間の本来の機能を引き出す理論です。それでこそ本当の意味で自然との共存が可能になるのです。
参照1:日本文化の身体的な基礎
参照2:ひざと足の基本
参照3:狂言の「構え」
参照4:提歩
参照5:歩法について
参照6:脳を鍛える筋トレ
参照7:初動負荷理論とは
参照8:史上最速の男
参照9:忍者走り
つま先で地面を強く蹴って走るーー誰が何のために考えたのか不思議です。
「抜き足、差し足、忍び足・・・」に代表される、つま先歩きの泥棒さんの動きが軽やかに見えたから、というのではないでしょうね……。
つま先走り、つま先歩行動作を行うと、誰でも骨盤が後傾します。
骨盤後傾ーー何か思い出さないでしょうか。序章をいま一度お読みください。
骨盤が後傾すると、前ももの大腿直筋という筋肉が異常に硬化を起こします。この筋肉は膝のお皿の下を通り、そのすぐ下の脛(すね)にとまっていますが、この部分が一種の剥離骨折を起こすーーそうです。オスグッド・シュラッター病を引き起こしやすくなるのです。
骨盤が後傾している中では、ハムストリングス(もも裏)の筋肉群もどんどん硬化を起こし、前ももにもさらにストレスを与えます。
前ももが硬化を起こすと、血圧は上がりやすく、数回の動きで急上昇する動作もあります。気持ち悪くもなるはずです。
踵の高いシューズや、柔らかいシューズは、身体を支えるためには不安定なうえに、つま先が早く着地するのでこの負担は高まるばかりです。
くだり坂を走る時には、腰を後ろに引いてバランスを取ろうとして、前ももや膝、腰、背中にストレスがかかりやすいことと似ています。つま先走りで、膝、腰、背中、ふくらはぎ、足首の故障が多いのは当然です。
敏捷性を高めると称して、低い障害物を並べてつま先で走らせるトレーニングがありますが、これはタブーです。骨盤の位置がどのようになっているか冷静に見てください。敏捷性とはこういう動作で育つのではありません。
様々なポジションへの重心移動と、その時起こる反射、そしてそれを可能にするトレーニングのみが育てるのです。
また、美しい動きの代表とされるバレリーナの人達に「バレリーナの腰痛・腹痛」、ファッションモデルの方にも同じ表現の「職業病」があります。
美しい彼女達からの相談には、それが「特性のある動き」であり、職業でもあるので、可能な限り初動負荷マシーン・トレーニングに励み、ストレスを除くことを勧めています。
◎フラット着地と「本当のキック」の意味
動物は皆、着地時には前肢・後ろ肢とも膝をあまり曲げないで足底全体で着地します。このほうが重力や自らの動きで生まれた力に押し潰されないことを自然は教えているのです。
そして連続的に膝の関節を深く曲げず、足底全体で着地し、重心移動とのバランスを取って、水平速度を高めるために、膝と足底部が柔らかくうまく使われます。
人間の場合、膝を深く曲げず、足底全体で着地するという連続動作の中で、進行方向に骨盤が前傾できると、重心が先に移動し、足底部はまだ地面を押さえています。
その最後のギリギリの瞬間に拇址球が地面を押すと、更なる加速度が生まれます。これが、本当の「キック」なのです。
旧来の「速く走るためには強く拇址球で地面を蹴りなさい」とは全く逆の動作ですね。
スピーディーでしなやかな走りのできる馬やピューマ達の動きに近いのが「初動負荷走者・B.M.L.Sprinter」です。
初動負荷理論は他の動物に近づくというのではなく、二足歩行、大脳皮質が発達しているという特徴的形態を持った動物である人間の、他の動物では保有できない能力、人間の本来の機能を引き出す理論です。それでこそ本当の意味で自然との共存が可能になるのです。
参照1:日本文化の身体的な基礎
参照2:ひざと足の基本
参照3:狂言の「構え」
参照4:提歩
参照5:歩法について
参照6:脳を鍛える筋トレ
参照7:初動負荷理論とは
参照8:史上最速の男
参照9:忍者走り
by centeringkokyu
| 2008-01-14 10:00
| スポーツ関連