2007年 07月 24日
理不尽な親 |
◆闘論:「クレーマー」の親 小野田正利氏/向山洋一氏
MNS毎日インタラクティブ
学校に理不尽なクレームをする親が社会問題化している。猛烈な抗議に立ち往生し、ストレスからうつ病になる教員もいる。なぜ親は学校への不満を募らせるのか。教員の対応に問題はないのか。専門家でも意見は分かれる。学校現場の実情に詳しい2人に、そんな親たちにどう向き合うべきなのか対応策を聞いた。
◇要求の本質を考えて 不満や愚痴が大半−−大阪大大学院教授・小野田正利氏
学校への保護者からの無理難題な要求について、東京都港区が弁護士の相談制度を導入したが、そこまで現場や教師が追い込まれている状況がある。本来的にはないほうがいいに決まっているが、何ともならないケースも出てきている。
ただ、学校に持ち込まれる要求の9割以上は弁護士に話を持っていける法的な問題ではなく、不満や愚痴のレベルだ。法的な問題であれば争点がはっきりしているので解決できてしまうが、そうではないところにこの問題の難しさがある。
では保護者からのイチャモン(無理難題な要求)にどう対応すればいいか。それにはまずそのイチャモンの背景を考えるべきだ。保護者が学校に電話をかけてきたり、乗り込んできたりするには何らかの訳があるはずで、その本質を見ていけば対応が違ってくる。
例えば、卒業アルバムで「うちの子が真ん中に写っていない」と保護者が言ってきたら、学校は「エーッ」と思うだろう。でもその背景を探れば、本音は「うちの子が学校で大事にされているだろうか」という親の思いや悩みだったりする。「そんなこと言われても」と立ち尽くしてしまっては物事は見えてこない。
学校現場は今、保護者が言ってきたことに対して、過剰防衛、自信喪失、疑心暗鬼という構造にはまってしまっている。なぜそんなことを言ってくるのか背景を読み取って、じっくり向かい合い、一緒に考えていけるチャンスとすべきだ。イチャモンこそ保護者とつながれるチャンスだ。
「モンスターペアレント」という言葉が使われているが、モンスターは「化け物」という意味で、すべての親を敵対化するとんでもない言葉だ。保護者と教師は敵などではなく、手を結べる関係であるはずだ。もちろん解決できない場合も存在する。学校は敵だという構えが一貫して変わらなかったり、プロが不当要求を言ってくるケースだ。そのためには専門家などがかかわることも必要だ。
クレームをなくす方策はない。だが、教師が子どもと接する時間が減れば減るほどクレームは増える。教育改革をやめて、教師を子どものところに返すべきだ。互いに触れ合う時間が増えれば子どもが満足するし、それを見て保護者も満足する。【構成・佐藤敬一】
◇警察の協力も必要 恐喝罪などに相当−−元小学校教諭・向山洋一氏
クレーム増加の背景に教師の指導力不足があることをまず、指摘したい。ほとんどの教師は机にひんぱんに目を落とし、子どもの注意を引きつけられない。教科書も満足に使えない教師もおり、あまりに力不足。いじめを早期に発見するすべも持たない。親のクレームには、担任への文句も多いが、親が教師に不信感を持つのも理解できる。
一方で、かつてなかった無理難題に近い抗議が来ているのは事実だ。「学校では鉛筆ではなく、シャープペンを使わせたい」と強硬に主張し、引かない。担任の指導に疑問を持ち、教室に連日乗り込んで「こんな先生の授業は受けるな」と叫ぶ母親もいる。明らかな授業妨害だ。
家庭で担任の悪口を言い続ける親もいる。子どもは先生に不信感を持ち、授業に耳を傾けなくなり学級崩壊に至る例がある。「教師を辞めろ」という執拗(しつよう)な抗議で教職を退いた、という事案も私の元に届いている。金銭要求する親もいるという。
こうした保護者は「クレーマー」と称されていたが、私は「モンスターペアレント」と呼ぶ。長時間怒鳴り散らし、昼夜構わず電話をかけるモンスターによって、学校は壊れつつある。常軌を逸した親のクレームが、授業や教育活動を滞らせているのは明らかだ。このままでは、教師の成り手はもちろん管理職の志望者も減っていく。
半年前、私の学習指導法を実践する各地の管理職教員に、「最寄りの警察署で親のクレームについて相談してほしい」と要請した。そこで分かったのは、親のさまざまな行為が、恐喝や威力業務妨害などの罪名に相当するということだ。悪質な事案には、弁護士や警察権力で対応する時期に来ているのだ。
親のクレームに対しては、段階を踏んだ対応が必要だ。まず校内で、親と教員が話し合いを重ねる。例えば5時間過ぎても折り合わなかったら、教育委員会がつくった教育相談室で校長OBが対応する。解決しなければ、弁護士や警察の出番になる。うつ病発症や辞職者が出ている現状では、学校だけで解決できない。東京都港区では弁護士の相談制度も導入され、ほっとしている教員はかなりの数に上るだろう。【構成・山本紀子】
◆理不尽な親、疲弊する先生 学校の苦情対応外注
(2007年7月21日 読売新聞)
親の理不尽な要求に各地の学校が苦慮している問題を受け、文部科学省は来年度から、悪質なクレームの対応を外部の専門家に任せる「外部委託」を、一部の教育委員会で試験的に導入する方針を固めた。
◇10教委で試行へ弁護士ら活用
全国の教委から具体策のアイデアを募り、事業費も支援する。国が親のクレーム対策に乗り出すのは初めてで、同省では、学校現場の知恵も生かしながら、成果が確認された対策については全国に広げていく方針だ。
親が学校に、「子供に掃除をさせるな」「(けんかをした)相手の子供を転校させろ」といった理不尽な要求を繰り返すケースが増え、こうした保護者は「モンスターペアレンツ」とも呼ばれている。長時間の苦情や抗議の電話が授業中にまで及び、教師の日常業務に支障が生じているほか、ストレスで体調を崩す教師も多い。今回の対策は、教師の負担を減らし、児童生徒と向き合う時間を確保する目的がある。
文科省が導入予定の対策は、学校が手に負えないクレーム対応について、カウンセラーや弁護士らに任せたり、ボランティアの協力を得たりするもの。また、専門家が、保護者の対応でストレスを抱える教師の相談に乗り、悩みを早期に発見することも想定している。
全国の教育委員会から、具体的な提案を募り、有識者による評価委員会が提案内容を審査した上で、実施する教委を決定する。事業費については、来年度予算の概算要求に盛り込む方針で、まず、約10の教委で試験的に実施、事業費の約8割を国が負担する。事業の実施後、成果が出れば、全国で導入していくという。
親の理不尽なクレームに対応するため、東京都港区教委は学校が弁護士に助言を求められる「学校法律相談事業」を行っているほか、岐阜市や奈良市が教委に苦情対応も行う嘱託職員を配置している。こうした独自の対策を行っている教委は読売新聞の調査で18にのぼっている。同省では、「すでに行われている優れた対策も支援の対象にしたい」としている。
•【ニュース】 親の理不尽な要求、抗議に学校苦慮…読売調査 (2007年6月18日)
•【教育行政】 名古屋市教委への親び理不尽な要求390件(愛知) (2007年6月26日)
•【教育・文化】 名古屋理不尽要求110件増 (2007年6月26日)
•【教育 子供 トピックス】 親の苦情演じて理解…大阪市教委が研修会 (2007年7月6日)
•【ピックアップ教育ニュース】 親とのトラブルで教師に助言、北九州市教委が専門家の支援チーム検討
◆教師悲鳴「つぶされる」 理不尽な保護者らのクレーム
Sankei Web(2007/07/09)
モンスターにたとえられるほど理不尽な保護者らのクレーム。対応にあたる学校現場の悩みは深刻で、体調を崩す教員も出ているという。文部科学省が本格支援に乗り出す背景には、このままでは教員らが負担に押しつぶされてしまうという、深刻な実情があるようだ。
◇「今から出てこい」
関東のある中学教師は、受け持ちの生徒の父親から電話で怒鳴られた。時計はすでに午前2時を回っていた。
教師の指導をめぐり、「うちの子だけに厳しすぎるんじゃないか」というのが父親の不満だった。電話では解決できないから、飲食店まで出てこいという。強引な言動に、教師は恐怖心さえ抱いた。
学校現場がもっとも苦慮するのは、こうした強硬な姿勢だ。毎晩深夜に電話をかけたり、校長室で何時間も怒鳴ったりする“怪物”が、全国的に増えているという。
要求の内容にあぜんとさせられることも少なくない。「集合写真の真ん中がなぜうちの子じゃないんだ」「毎朝、(母親の代わりに)子供を起こしてほしい」といった無理難題も。
「不当な要求を突きつける保護者はごく一部にすぎないが、学校に1人でもいれば、その対応に振り回されて本来の業務に支障が出る。現場の校長や教員が抱えるストレスは、一般に考えられているよりはるかに深刻だ」
クレーム問題などを考察する「学校保護者関係研究会」のメンバーで、立川第一中学校(東京)の嶋崎政男校長がこう指摘する。学校に押しかけた保護者が始業ベルが鳴っても引き下がらず、教員が授業に行かせてもらえないケースもあるからだ。
文科省の委託で昨年7〜12月に行われた教員勤務実態調査によると、全国の公立小学校教員の75%と中学校教員の71%が、「保護者や地域住民への対応が増えた」と感じていた。「授業の準備時間が足りない」と支障を訴える教員も、小学校で78%、中学校で72%に上った。
何らかのトラブルで保護者から訴えられるかもしれないと考える教員も多く、東京の公立教員の3人に1人が、訴訟の際の弁護士費用などを補償する「訴訟費用保険」に加入しているというデータもある。
かつて学校の先生は、保護者を呼んでしかりつけることはあっても、保護者から怒鳴られることはなかった。文科省幹部は「学校の権威が薄れ、不満をぶつけやすい場所になっている。地域ぐるみの支援が必要だ」と求めている。
#楽隠居です
一番最初の大学院教授先生様のコメントは素晴らしいですね。やはりこういう人柄のお方様を人格者とお呼びするのでしょうね!大阪弁でゆぅたら「あんた!何寝ぼけたこと言うたはりまんねんな。あほちゃうかぁ〜」というところでしょうネ!
以前、某先生から聞かせていただいたのですが、「児童のことである事務所に、夜通し監禁されたことがある。」ということでした。
朝、幼稚園に「子供が起きないんですけど〜」というような電話がかかることは普通にあるということですし、生活発表会で父兄が、禁止されているフラッシュを使って撮影し続けたために、園長先生が生活発表会を中止にしてしまったという話も聞いたことがあります。
運動会の前日に、車の中で徹夜してビデオ撮影の為の場所取りをするのは、恒例の行事だったとのことでした。
クレームをつけに来た父兄が、その日の日当を請求したという信じられない話もあったようです。もうこうなれば、車への当たり屋と変わらないですね!
参照1:日教組徹底研究
参照2:民主党の愉快な議員達(自治労・日教組他)
参照3:年金問題の主犯-自治労は今、何をしているのか
参照4:教壇が消えた日
参照5:禅的教育プログラム
MNS毎日インタラクティブ
学校に理不尽なクレームをする親が社会問題化している。猛烈な抗議に立ち往生し、ストレスからうつ病になる教員もいる。なぜ親は学校への不満を募らせるのか。教員の対応に問題はないのか。専門家でも意見は分かれる。学校現場の実情に詳しい2人に、そんな親たちにどう向き合うべきなのか対応策を聞いた。
◇要求の本質を考えて 不満や愚痴が大半−−大阪大大学院教授・小野田正利氏
学校への保護者からの無理難題な要求について、東京都港区が弁護士の相談制度を導入したが、そこまで現場や教師が追い込まれている状況がある。本来的にはないほうがいいに決まっているが、何ともならないケースも出てきている。
ただ、学校に持ち込まれる要求の9割以上は弁護士に話を持っていける法的な問題ではなく、不満や愚痴のレベルだ。法的な問題であれば争点がはっきりしているので解決できてしまうが、そうではないところにこの問題の難しさがある。
では保護者からのイチャモン(無理難題な要求)にどう対応すればいいか。それにはまずそのイチャモンの背景を考えるべきだ。保護者が学校に電話をかけてきたり、乗り込んできたりするには何らかの訳があるはずで、その本質を見ていけば対応が違ってくる。
例えば、卒業アルバムで「うちの子が真ん中に写っていない」と保護者が言ってきたら、学校は「エーッ」と思うだろう。でもその背景を探れば、本音は「うちの子が学校で大事にされているだろうか」という親の思いや悩みだったりする。「そんなこと言われても」と立ち尽くしてしまっては物事は見えてこない。
学校現場は今、保護者が言ってきたことに対して、過剰防衛、自信喪失、疑心暗鬼という構造にはまってしまっている。なぜそんなことを言ってくるのか背景を読み取って、じっくり向かい合い、一緒に考えていけるチャンスとすべきだ。イチャモンこそ保護者とつながれるチャンスだ。
「モンスターペアレント」という言葉が使われているが、モンスターは「化け物」という意味で、すべての親を敵対化するとんでもない言葉だ。保護者と教師は敵などではなく、手を結べる関係であるはずだ。もちろん解決できない場合も存在する。学校は敵だという構えが一貫して変わらなかったり、プロが不当要求を言ってくるケースだ。そのためには専門家などがかかわることも必要だ。
クレームをなくす方策はない。だが、教師が子どもと接する時間が減れば減るほどクレームは増える。教育改革をやめて、教師を子どものところに返すべきだ。互いに触れ合う時間が増えれば子どもが満足するし、それを見て保護者も満足する。【構成・佐藤敬一】
◇警察の協力も必要 恐喝罪などに相当−−元小学校教諭・向山洋一氏
クレーム増加の背景に教師の指導力不足があることをまず、指摘したい。ほとんどの教師は机にひんぱんに目を落とし、子どもの注意を引きつけられない。教科書も満足に使えない教師もおり、あまりに力不足。いじめを早期に発見するすべも持たない。親のクレームには、担任への文句も多いが、親が教師に不信感を持つのも理解できる。
一方で、かつてなかった無理難題に近い抗議が来ているのは事実だ。「学校では鉛筆ではなく、シャープペンを使わせたい」と強硬に主張し、引かない。担任の指導に疑問を持ち、教室に連日乗り込んで「こんな先生の授業は受けるな」と叫ぶ母親もいる。明らかな授業妨害だ。
家庭で担任の悪口を言い続ける親もいる。子どもは先生に不信感を持ち、授業に耳を傾けなくなり学級崩壊に至る例がある。「教師を辞めろ」という執拗(しつよう)な抗議で教職を退いた、という事案も私の元に届いている。金銭要求する親もいるという。
こうした保護者は「クレーマー」と称されていたが、私は「モンスターペアレント」と呼ぶ。長時間怒鳴り散らし、昼夜構わず電話をかけるモンスターによって、学校は壊れつつある。常軌を逸した親のクレームが、授業や教育活動を滞らせているのは明らかだ。このままでは、教師の成り手はもちろん管理職の志望者も減っていく。
半年前、私の学習指導法を実践する各地の管理職教員に、「最寄りの警察署で親のクレームについて相談してほしい」と要請した。そこで分かったのは、親のさまざまな行為が、恐喝や威力業務妨害などの罪名に相当するということだ。悪質な事案には、弁護士や警察権力で対応する時期に来ているのだ。
親のクレームに対しては、段階を踏んだ対応が必要だ。まず校内で、親と教員が話し合いを重ねる。例えば5時間過ぎても折り合わなかったら、教育委員会がつくった教育相談室で校長OBが対応する。解決しなければ、弁護士や警察の出番になる。うつ病発症や辞職者が出ている現状では、学校だけで解決できない。東京都港区では弁護士の相談制度も導入され、ほっとしている教員はかなりの数に上るだろう。【構成・山本紀子】
◆理不尽な親、疲弊する先生 学校の苦情対応外注
(2007年7月21日 読売新聞)
親の理不尽な要求に各地の学校が苦慮している問題を受け、文部科学省は来年度から、悪質なクレームの対応を外部の専門家に任せる「外部委託」を、一部の教育委員会で試験的に導入する方針を固めた。
◇10教委で試行へ弁護士ら活用
全国の教委から具体策のアイデアを募り、事業費も支援する。国が親のクレーム対策に乗り出すのは初めてで、同省では、学校現場の知恵も生かしながら、成果が確認された対策については全国に広げていく方針だ。
親が学校に、「子供に掃除をさせるな」「(けんかをした)相手の子供を転校させろ」といった理不尽な要求を繰り返すケースが増え、こうした保護者は「モンスターペアレンツ」とも呼ばれている。長時間の苦情や抗議の電話が授業中にまで及び、教師の日常業務に支障が生じているほか、ストレスで体調を崩す教師も多い。今回の対策は、教師の負担を減らし、児童生徒と向き合う時間を確保する目的がある。
文科省が導入予定の対策は、学校が手に負えないクレーム対応について、カウンセラーや弁護士らに任せたり、ボランティアの協力を得たりするもの。また、専門家が、保護者の対応でストレスを抱える教師の相談に乗り、悩みを早期に発見することも想定している。
全国の教育委員会から、具体的な提案を募り、有識者による評価委員会が提案内容を審査した上で、実施する教委を決定する。事業費については、来年度予算の概算要求に盛り込む方針で、まず、約10の教委で試験的に実施、事業費の約8割を国が負担する。事業の実施後、成果が出れば、全国で導入していくという。
親の理不尽なクレームに対応するため、東京都港区教委は学校が弁護士に助言を求められる「学校法律相談事業」を行っているほか、岐阜市や奈良市が教委に苦情対応も行う嘱託職員を配置している。こうした独自の対策を行っている教委は読売新聞の調査で18にのぼっている。同省では、「すでに行われている優れた対策も支援の対象にしたい」としている。
•【ニュース】 親の理不尽な要求、抗議に学校苦慮…読売調査 (2007年6月18日)
•【教育行政】 名古屋市教委への親び理不尽な要求390件(愛知) (2007年6月26日)
•【教育・文化】 名古屋理不尽要求110件増 (2007年6月26日)
•【教育 子供 トピックス】 親の苦情演じて理解…大阪市教委が研修会 (2007年7月6日)
•【ピックアップ教育ニュース】 親とのトラブルで教師に助言、北九州市教委が専門家の支援チーム検討
◆教師悲鳴「つぶされる」 理不尽な保護者らのクレーム
Sankei Web(2007/07/09)
モンスターにたとえられるほど理不尽な保護者らのクレーム。対応にあたる学校現場の悩みは深刻で、体調を崩す教員も出ているという。文部科学省が本格支援に乗り出す背景には、このままでは教員らが負担に押しつぶされてしまうという、深刻な実情があるようだ。
◇「今から出てこい」
関東のある中学教師は、受け持ちの生徒の父親から電話で怒鳴られた。時計はすでに午前2時を回っていた。
教師の指導をめぐり、「うちの子だけに厳しすぎるんじゃないか」というのが父親の不満だった。電話では解決できないから、飲食店まで出てこいという。強引な言動に、教師は恐怖心さえ抱いた。
学校現場がもっとも苦慮するのは、こうした強硬な姿勢だ。毎晩深夜に電話をかけたり、校長室で何時間も怒鳴ったりする“怪物”が、全国的に増えているという。
要求の内容にあぜんとさせられることも少なくない。「集合写真の真ん中がなぜうちの子じゃないんだ」「毎朝、(母親の代わりに)子供を起こしてほしい」といった無理難題も。
「不当な要求を突きつける保護者はごく一部にすぎないが、学校に1人でもいれば、その対応に振り回されて本来の業務に支障が出る。現場の校長や教員が抱えるストレスは、一般に考えられているよりはるかに深刻だ」
クレーム問題などを考察する「学校保護者関係研究会」のメンバーで、立川第一中学校(東京)の嶋崎政男校長がこう指摘する。学校に押しかけた保護者が始業ベルが鳴っても引き下がらず、教員が授業に行かせてもらえないケースもあるからだ。
文科省の委託で昨年7〜12月に行われた教員勤務実態調査によると、全国の公立小学校教員の75%と中学校教員の71%が、「保護者や地域住民への対応が増えた」と感じていた。「授業の準備時間が足りない」と支障を訴える教員も、小学校で78%、中学校で72%に上った。
何らかのトラブルで保護者から訴えられるかもしれないと考える教員も多く、東京の公立教員の3人に1人が、訴訟の際の弁護士費用などを補償する「訴訟費用保険」に加入しているというデータもある。
かつて学校の先生は、保護者を呼んでしかりつけることはあっても、保護者から怒鳴られることはなかった。文科省幹部は「学校の権威が薄れ、不満をぶつけやすい場所になっている。地域ぐるみの支援が必要だ」と求めている。
#楽隠居です
一番最初の大学院教授先生様のコメントは素晴らしいですね。やはりこういう人柄のお方様を人格者とお呼びするのでしょうね!大阪弁でゆぅたら「あんた!何寝ぼけたこと言うたはりまんねんな。あほちゃうかぁ〜」というところでしょうネ!
以前、某先生から聞かせていただいたのですが、「児童のことである事務所に、夜通し監禁されたことがある。」ということでした。
朝、幼稚園に「子供が起きないんですけど〜」というような電話がかかることは普通にあるということですし、生活発表会で父兄が、禁止されているフラッシュを使って撮影し続けたために、園長先生が生活発表会を中止にしてしまったという話も聞いたことがあります。
運動会の前日に、車の中で徹夜してビデオ撮影の為の場所取りをするのは、恒例の行事だったとのことでした。
クレームをつけに来た父兄が、その日の日当を請求したという信じられない話もあったようです。もうこうなれば、車への当たり屋と変わらないですね!
参照1:日教組徹底研究
参照2:民主党の愉快な議員達(自治労・日教組他)
参照3:年金問題の主犯-自治労は今、何をしているのか
参照4:教壇が消えた日
参照5:禅的教育プログラム
by centeringkokyu
| 2007-07-24 00:05
| 社会