2007年 03月 12日
合気道の奥義 |
「合気道の奥義 呼吸力・勁力を体得する!」吉丸慶雪著 から『佐川幸義先生口伝』の部分だけを抜粋してご紹介します。
なぜ手を開くのか。一つは出る力を養成するためである。
一本になって出る。手を張り肩の力を抜く。それは非常に難しいことであるが、これを乗り越えなければならぬ。わしらもこれを乗り越えてきたのだ。
技巧で上げる以前に、まず敵を圧倒して出て行くことを覚える。これで上体と腰の連絡がしっかりする。つまり上げ手は体を作る鍛錬技と考えてよい。【気持ちで攻めてから、相手の力を吸収して、一旦身体を縮めて身体全体をつなげる。「吸入・圧縮・爆発・排気」との共通性を考えても面白いかもしれません。・・・楽隠居】
手を朝顔の花のように開けというのを宗三郎(時宗先生)は私と佐川先生だけがやっているといっていた。くっ付けるためにそうしているのだがその理は教えられないといっておいた。
掌の開き方に注意。山吹の花の開く如く。
◆佐川先生はときとして「山吹の花のように開く」といわれていた。
朝顔の花のように開くということを武田先生はいわれたが、これは一寸回して開くということではないかと思う。わしの合気はこの程度のことから考え出したものである。
相手の力を受けず力の入らないようにして攻めるのが合気である。ただ力を抜くだけではなく、くっ付けなければならない。合気は手の開き方でくっ付く。単に開いただけでは合気ではない。【「指を使う」」「手先の鈍い人は損をする」なども参考にしてください・・・楽隠居】
合気の極意。合気でくっ付くのは小手を回すからである。
骨格的に人間の手は親指がなければ力が入らないので、親指を攻めて力を抜く。
【琢磨会の森先生は、「力(刺激)を加えるべきポイントは、相手の掌中の拇指丘(球)である。」と書いておられました。六方会の岡本先生は、「相手との接触面を点にして返す。」という表現だったと思います。「奥伝 大東流合気柔術」も参考にしてください。・・・楽隠居】
合気は円であるとか遠心力、求心力などといろいろいっているがそういうものではない。強いていえば円を一寸外すことである。円を一寸外し力の終末点を外せば力がなくなる。【大阪合気会の田中万川先生は「真空の気(開祖道話参照)」。気の研究会の藤平光一先生は「弛みをとる」というような表現をされていました。・・・楽隠居】
合気は手首が最も重要である。野球でも手首、剣でも手首を利かせて切る。まして合気では手首が最も重要であることは従前から指摘していることである。普通ではこうしたことは指導しない。
手の内の合気、小手の筋肉をもっと器用に動かすよう訓練すること。
練習で速くやっていると覚えられない。合気がないから速く行う必要があるが、合気が備わればゆっくりでも掛かる。練習はゆっくり実戦は速く行わなければならないので難しい。
体之合気。肩で角度を外すこと。前、横、後ろ、いずれも同じ。
【鎖骨・肘・骨盤のつながりが大切なのでは・・・楽隠居】
いつになっても研究は続けなければならない。わしは今でも常に研究しているので、こういう場合どうすれば良いと直ぐに分かる。研究を止めれば同じ技しか使えない。研究を続けて筋道が分かってくれば、ますます直感的に技が分かるようになる。いつになっても新しい技の世界がある。
後で師を離れて自分で研究をしていくようになって、あそこでこういわれたと必ず思い起こすことがある。
どんな技でも技ができてから理論が作られた。したがって理論を考えてから技を覚えようとするのは間違いである。まず体をつくり、動けるようになるのが先決である。タイミングが大切。技の利くポイントを狙う。いたずらに速くてもまた遅くても技は掛からぬ。
結局のところ(諸々の技は)合気之体を作ることが目的であって、合気之体ができればどのように動いても技になり合気になる。【植芝翁がいわれた「武産(たけむす)」とおなじことでは・・・楽隠居】
合気を使う体は糸を張ったように使う。どこまでも糸をピンと張ったように連続して行く。それをそうでないように見せて使う。【相手からの力の反作用を使うのだから、「接触面を点」にして、指先から足先まで身体の中をつなげる。「神経訓練(ブログ内検索をしてください)」「体全体が呼吸をする」「動作のイメージ」などのことも検証する必要があるのでは・・・楽隠居】
参照1:手の内の合気
参照2:合気の体内操作法
参照3:合気修得への道
参照4:仮想対談1
参照5:仮想対談2
参照6:合気道修行
参照7:植芝翁を悼む
なぜ手を開くのか。一つは出る力を養成するためである。
一本になって出る。手を張り肩の力を抜く。それは非常に難しいことであるが、これを乗り越えなければならぬ。わしらもこれを乗り越えてきたのだ。
技巧で上げる以前に、まず敵を圧倒して出て行くことを覚える。これで上体と腰の連絡がしっかりする。つまり上げ手は体を作る鍛錬技と考えてよい。【気持ちで攻めてから、相手の力を吸収して、一旦身体を縮めて身体全体をつなげる。「吸入・圧縮・爆発・排気」との共通性を考えても面白いかもしれません。・・・楽隠居】
手を朝顔の花のように開けというのを宗三郎(時宗先生)は私と佐川先生だけがやっているといっていた。くっ付けるためにそうしているのだがその理は教えられないといっておいた。
掌の開き方に注意。山吹の花の開く如く。
◆佐川先生はときとして「山吹の花のように開く」といわれていた。
朝顔の花のように開くということを武田先生はいわれたが、これは一寸回して開くということではないかと思う。わしの合気はこの程度のことから考え出したものである。
相手の力を受けず力の入らないようにして攻めるのが合気である。ただ力を抜くだけではなく、くっ付けなければならない。合気は手の開き方でくっ付く。単に開いただけでは合気ではない。【「指を使う」」「手先の鈍い人は損をする」なども参考にしてください・・・楽隠居】
合気の極意。合気でくっ付くのは小手を回すからである。
骨格的に人間の手は親指がなければ力が入らないので、親指を攻めて力を抜く。
【琢磨会の森先生は、「力(刺激)を加えるべきポイントは、相手の掌中の拇指丘(球)である。」と書いておられました。六方会の岡本先生は、「相手との接触面を点にして返す。」という表現だったと思います。「奥伝 大東流合気柔術」も参考にしてください。・・・楽隠居】
合気は円であるとか遠心力、求心力などといろいろいっているがそういうものではない。強いていえば円を一寸外すことである。円を一寸外し力の終末点を外せば力がなくなる。【大阪合気会の田中万川先生は「真空の気(開祖道話参照)」。気の研究会の藤平光一先生は「弛みをとる」というような表現をされていました。・・・楽隠居】
合気は手首が最も重要である。野球でも手首、剣でも手首を利かせて切る。まして合気では手首が最も重要であることは従前から指摘していることである。普通ではこうしたことは指導しない。
手の内の合気、小手の筋肉をもっと器用に動かすよう訓練すること。
練習で速くやっていると覚えられない。合気がないから速く行う必要があるが、合気が備わればゆっくりでも掛かる。練習はゆっくり実戦は速く行わなければならないので難しい。
体之合気。肩で角度を外すこと。前、横、後ろ、いずれも同じ。
【鎖骨・肘・骨盤のつながりが大切なのでは・・・楽隠居】
いつになっても研究は続けなければならない。わしは今でも常に研究しているので、こういう場合どうすれば良いと直ぐに分かる。研究を止めれば同じ技しか使えない。研究を続けて筋道が分かってくれば、ますます直感的に技が分かるようになる。いつになっても新しい技の世界がある。
後で師を離れて自分で研究をしていくようになって、あそこでこういわれたと必ず思い起こすことがある。
どんな技でも技ができてから理論が作られた。したがって理論を考えてから技を覚えようとするのは間違いである。まず体をつくり、動けるようになるのが先決である。タイミングが大切。技の利くポイントを狙う。いたずらに速くてもまた遅くても技は掛からぬ。
結局のところ(諸々の技は)合気之体を作ることが目的であって、合気之体ができればどのように動いても技になり合気になる。【植芝翁がいわれた「武産(たけむす)」とおなじことでは・・・楽隠居】
合気を使う体は糸を張ったように使う。どこまでも糸をピンと張ったように連続して行く。それをそうでないように見せて使う。【相手からの力の反作用を使うのだから、「接触面を点」にして、指先から足先まで身体の中をつなげる。「神経訓練(ブログ内検索をしてください)」「体全体が呼吸をする」「動作のイメージ」などのことも検証する必要があるのでは・・・楽隠居】
参照1:手の内の合気
参照2:合気の体内操作法
参照3:合気修得への道
参照4:仮想対談1
参照5:仮想対談2
参照6:合気道修行
参照7:植芝翁を悼む
by centeringkokyu
| 2007-03-12 00:00
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