2006年 12月 28日
念ずれば 花ひらく |
坂村真民さんの詩集からご紹介します。
念ずれば 花ひらく
念ずれば 花ひらく
苦しいとき 母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうして そのたび
わたしの花が
ふしぎと
ひとつ ひとつ ひらいていった
一番いい人
何も知らない人が 一番いい
知っても忘れてしまった人が 一番いい
禅の話もいらぬ
念仏の話もいらぬ
ただお茶を飲みながら
鳥の声を聞いたり
行く雲を仰いだり
花の話などして帰ってゆく人が 一番いい
別れたあとがさわやかで
過ぎた時間が 少しも惜しくない人が
一番いい
すべては光る
光る 光る すべては光る
光らないものは ひとつとしてない
みずから光らないものは
他から光を受けて
光る
花
花には
散ったあとの
悲しみはない
ただ一途に咲いた
喜びだけが残るのだ
詩人の坂村真民さんが死去
坂村 真民さん(さかむら・しんみん=詩人、本名坂村昂=さかむら・たかし)が平成18年12月11日、老衰で死去、97歳。葬儀は近親者のみで済ませた。自宅は公表していない。
熊本県生まれ。愛媛県で国語の教師になり、教職の傍ら詩人として活動を始めた。56年に発表した「念ずれば花ひらく」は国内外で反響を呼び、全国各地の石碑に刻まれた。「仏教詩人」ともいわれ、91年には仏教伝道文化賞を受賞した。
参照1:しんみんさん
参照2:一体感
念ずれば 花ひらく
念ずれば 花ひらく
苦しいとき 母がいつも口にしていた
このことばを
わたしもいつのころからか
となえるようになった
そうして そのたび
わたしの花が
ふしぎと
ひとつ ひとつ ひらいていった
一番いい人
何も知らない人が 一番いい
知っても忘れてしまった人が 一番いい
禅の話もいらぬ
念仏の話もいらぬ
ただお茶を飲みながら
鳥の声を聞いたり
行く雲を仰いだり
花の話などして帰ってゆく人が 一番いい
別れたあとがさわやかで
過ぎた時間が 少しも惜しくない人が
一番いい
すべては光る
光る 光る すべては光る
光らないものは ひとつとしてない
みずから光らないものは
他から光を受けて
光る
花
花には
散ったあとの
悲しみはない
ただ一途に咲いた
喜びだけが残るのだ
詩人の坂村真民さんが死去
坂村 真民さん(さかむら・しんみん=詩人、本名坂村昂=さかむら・たかし)が平成18年12月11日、老衰で死去、97歳。葬儀は近親者のみで済ませた。自宅は公表していない。
熊本県生まれ。愛媛県で国語の教師になり、教職の傍ら詩人として活動を始めた。56年に発表した「念ずれば花ひらく」は国内外で反響を呼び、全国各地の石碑に刻まれた。「仏教詩人」ともいわれ、91年には仏教伝道文化賞を受賞した。
参照1:しんみんさん
参照2:一体感
by centeringkokyu
| 2006-12-28 00:06
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