2006年 09月 06日
薬には副作用がある |
「診せてはいけない」森功著 医真会八尾総合病院院長「医療事故調査会」代表世話人 から抜粋してご紹介します。
正しい治療を受けるには、当然ながら、素人といえども医者に任せっぱなしではいけない。自分で基本的なことを勉強しておく必要があるのだ。
たとえば、風邪をひいたとしよう。
ほとんどの人は、すぐに風邪薬を飲んだり、あるいはかかりつけ医に診てもらったりするだろう。しかし、風邪というのは九割九分がある時期がくれば治る。いわば限界を持っている病気である。本来なら放っておいても、数日で治癒するものなのだ。
たとえ熱が出て、多少鼻水が出たり、咳が出たりしても、たいていの場合は体力のほうが強いから、風邪のウイルスに負けることはない。数日でおさまってしまうケースがほとんどである。本当に風邪薬や治療が必要なのかどうか、疑問が残るところだ。
子どもの場合には、急いで薬を飲ませたりする必要は、まずない。彼らはゆっくり休ませさえすれば回復する。
ところが、大人の場合は社会生活があるから、休むわけにはいかないこともある。そこで、対症療法が意味を持ってくることになる。
風邪をひいていちばん困るのは、だぶん発熱と鼻水だろう。
熱はもともと生理反応として出ているわけだから、それを薬で抑えるのは、炎症の進行過程の「起承転結」を少し遅らせることになる。つまり長引く結果になるということだ。熱を抑える薬を服用するときは、風邪が長引くという覚悟をしておく必要がある。
また、同じ熱を抑える薬でも、強いものから弱いものまで、さまざまな種類がある。
たとえば、副作用で死亡例まで出た「ロキソニン」や「ボルタレン」は、非常に強い薬である。これは、鎮痛剤としても強いものだから、熱が下がるのは当然だ。むしろ下がりすぎる場合があるから、注意が必要である。
とくに高齢者が使った場合は、ショック状態におちいる危険性もある。「ロキソニン」や「ボルタレン」を風邪の解熱剤として使うこと自体が間違いだ。そんなことをしているのは、おそらく日本だけである。
使うとしだら、大人の場合、たとえば「アセトアミノフェン」とか「アスピリン」程度にしておくほうがいい。その際にも注意が必要なのは当然である。
「アスピリン」を飲むと、血が固まりにくくなる。その状態は一週間近くつづく。したがって、その間に交通事故に遭ったり、切り傷を負ったりすると、血が止まりにくい状態になる危険性もある。予測される副作用を、ちゃんと知っておくことが大事である。
薬の使い方については、必要の度合いも含めて、自分で原則を決めておくほうがいい。通常の鎮痛剤としては、「アスピリン」とか、市販されている「バファリン」を使う、というように決めておくのである。
もしも、大人で39度以上の高熱が出るときは、ふつうの風邪のウイルスではなく、よほど違った細菌かウイルスが侵入しているためだ。その場合は、素人判断はやめて、すぐに病院で診療を受けなければならない。
薬そのものについては、さまざまな本が出ているから、座右の書として一冊用意しておいたほうがいいだろう。また、薬はつねにリニューアルされているから、二、三年ごとに新しい本に買い替えておくことだ。
薬は「諸刃の剣」なのだから、副作用もよく知っておくべきである。
#楽隠居です
詳しくは、配付資料085をお読み下さい。
そろそろ、朝晩涼しくなってきましたので、風邪気味になる方も多くなると思い、老婆心ながらご紹介しました。
西洋医学のお医者様でも、このような考え方をなさっている先生もおられるのですから、精々予備知識を仕入れてから、お医者様にかかるようにしましょうネ!
この本の著者である森先生は、一時期よくテレビ番組(医療事故関連)に出演しておられました。その頃に、同居人の叔父さんの親戚筋の方であることを知りました。お若い頃は、なかなかOOだったということでした。
正しい治療を受けるには、当然ながら、素人といえども医者に任せっぱなしではいけない。自分で基本的なことを勉強しておく必要があるのだ。
たとえば、風邪をひいたとしよう。
ほとんどの人は、すぐに風邪薬を飲んだり、あるいはかかりつけ医に診てもらったりするだろう。しかし、風邪というのは九割九分がある時期がくれば治る。いわば限界を持っている病気である。本来なら放っておいても、数日で治癒するものなのだ。
たとえ熱が出て、多少鼻水が出たり、咳が出たりしても、たいていの場合は体力のほうが強いから、風邪のウイルスに負けることはない。数日でおさまってしまうケースがほとんどである。本当に風邪薬や治療が必要なのかどうか、疑問が残るところだ。
子どもの場合には、急いで薬を飲ませたりする必要は、まずない。彼らはゆっくり休ませさえすれば回復する。
ところが、大人の場合は社会生活があるから、休むわけにはいかないこともある。そこで、対症療法が意味を持ってくることになる。
風邪をひいていちばん困るのは、だぶん発熱と鼻水だろう。
熱はもともと生理反応として出ているわけだから、それを薬で抑えるのは、炎症の進行過程の「起承転結」を少し遅らせることになる。つまり長引く結果になるということだ。熱を抑える薬を服用するときは、風邪が長引くという覚悟をしておく必要がある。
また、同じ熱を抑える薬でも、強いものから弱いものまで、さまざまな種類がある。
たとえば、副作用で死亡例まで出た「ロキソニン」や「ボルタレン」は、非常に強い薬である。これは、鎮痛剤としても強いものだから、熱が下がるのは当然だ。むしろ下がりすぎる場合があるから、注意が必要である。
とくに高齢者が使った場合は、ショック状態におちいる危険性もある。「ロキソニン」や「ボルタレン」を風邪の解熱剤として使うこと自体が間違いだ。そんなことをしているのは、おそらく日本だけである。
使うとしだら、大人の場合、たとえば「アセトアミノフェン」とか「アスピリン」程度にしておくほうがいい。その際にも注意が必要なのは当然である。
「アスピリン」を飲むと、血が固まりにくくなる。その状態は一週間近くつづく。したがって、その間に交通事故に遭ったり、切り傷を負ったりすると、血が止まりにくい状態になる危険性もある。予測される副作用を、ちゃんと知っておくことが大事である。
薬の使い方については、必要の度合いも含めて、自分で原則を決めておくほうがいい。通常の鎮痛剤としては、「アスピリン」とか、市販されている「バファリン」を使う、というように決めておくのである。
もしも、大人で39度以上の高熱が出るときは、ふつうの風邪のウイルスではなく、よほど違った細菌かウイルスが侵入しているためだ。その場合は、素人判断はやめて、すぐに病院で診療を受けなければならない。
薬そのものについては、さまざまな本が出ているから、座右の書として一冊用意しておいたほうがいいだろう。また、薬はつねにリニューアルされているから、二、三年ごとに新しい本に買い替えておくことだ。
薬は「諸刃の剣」なのだから、副作用もよく知っておくべきである。
#楽隠居です
詳しくは、配付資料085をお読み下さい。
そろそろ、朝晩涼しくなってきましたので、風邪気味になる方も多くなると思い、老婆心ながらご紹介しました。
西洋医学のお医者様でも、このような考え方をなさっている先生もおられるのですから、精々予備知識を仕入れてから、お医者様にかかるようにしましょうネ!
この本の著者である森先生は、一時期よくテレビ番組(医療事故関連)に出演しておられました。その頃に、同居人の叔父さんの親戚筋の方であることを知りました。お若い頃は、なかなかOOだったということでした。
by centeringkokyu
| 2006-09-06 00:00
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