2006年 01月 16日
ひとのふりみて 06/1/15 |
M岡さんからの投稿をご紹介します。
OO以前再び
先週の中心塾と観照塾のお稽古、並びに今回のK野さんの原稿を受け、私なりに書いてみようと思います。
ベリーダンスを学ぶ
先週、ベリーダンスのDVDが海外から送られて来ました。私が動きを教えて頂いた方のものです。
勿論、彼女の動きや説明を受けた訳ですからその動きの質の高さは知っておりましたが、このDVDで彼女の「OO以前」恐るべき精度の高さを再確認しました。
ブログをご覧の皆さんは、K野さんの、その1つ1つの動きに入る条件設定の細やかさは重々ご承知の事と思いますが、彼女の場合、その道のプロとして、体作りが「人に見せる」意味で繋がっている為、今まで観たどの方の練習の取り組み方よりも凄かったです。
とにかく、1つの動きに入る体勢作り、動作を作る目線、定式を形作るバランス、動作を終え方・・・全てが参考になりました。
今まで色々な意味で、挫折感や煮詰まりを感じたのですが、彼女の日々を観て、スコンと抜けたと言うか、単純に「甘い!」と思いました(笑)。
また、あれ程の真摯な積み上げがあると「必然的に」自分に必要なものがシンプルにある様に着いて来ると思いました。
お腹に吸って
私としては「OO以前」のもうもう1つの大前提がこれだと思っています。
「お尻を丸めて」とか「仙骨を立てて」等々、色々な要領や「体操」、「歩法」等の練習法がありますが、先ずはここだと思うのです。そこを少しお話致しましょう。
先ず、その場に仰向けに寝ます、そこで、臍と恥骨の間位の位置(石門)に手を当てます(初めは、誰かに圧を掛けて貰うのが分かり易いです)。
次にその部分へ息を吸い込んで行くのですが、お腹をただぼわんと膨らませたり、当てられた手を「お腹で必死に押し返す」のではなく「その手の圧や位置に腹圧を合わせる」様に体の圧力をそこに「集中させる」感じで行います。
すると体を固める事無く、腹回りが球形に均等に膨らみ、膝は寄せなくても膝が引き寄せられ、仙骨が立ち、脇腹が引き締まって肋骨も頸も吊られて来ます。
ここから、センタリング呼吸法の基礎である「骨盤時計」や「バランス」等の基本が表現されて行くと思われます。
次に立位でこれを行います。両足を揃え「つま先立ち」になる体操です。通常はこれを足の力でやっている方が多いように思います。
この時、先ずつま先に十分に重心を移し、つま先に向かってスネを前へ寄り掛ける様に膝を乗せて行きます。すると腹圧が先程の部分に掛かって来ます。
ここで注目したいのは、臥位の場合、押さえられる手と同じ方向・・・つまり体に対して平衡に重力やその反作用が掛かってくるのですが、立位の場合、それらが垂直関係になり、反作用が地面から下腹に向かって「アッパー」を打つ様に登って来ます。
この感覚が大前提なので、つま先への重心移動や膝の乗せを十分に検証して下さい。
上手く行けばその反作用を感じられます(ちなみに、つま先立ちになって、こけそうになった時、下からふわ〜っと自分を押し上げる力がそれです)。
その反作用に逆に上から地面へ「お腹で押さえ込む」様に「重心移動や膝の乗せ」で応じる訳で、ボールが「力の作用」だとすると、「下腹の集中圧力で毬つき」をしている感じです。
そうしますと、踵がすっと自然に上がり、反作用が腹を通じて体を押し上げます。
この応用として、例えば、合気の基礎的な部分を簡単に表現しますとバスケットの「ドリブル」の様なもので・・・ボールをつく前、先ず「自分自身の腹にある球」を先程の「下腹毬つき」でついている訳で、その際の腹圧と手の平の圧を同じくし、ボールとの関係を操作して「ドリブル」していると言えます。
例えば、K野さんの技を観ていますと、相手との接点の圧力を、先ず、「自分が立つ為に集中させている腹圧」と均衡させ、その力をシャープに纏め、力が循環するバランスや方向へつま先や膝、視線が向き、その方向で自分が上下前後左右がバランスする位置に腹圧が調整され、その結果、相手とのバランスが「乗り掛かられる→均衡→バランスの転換」となっている様に見えます。
道具を使った練習の場合は、下腹と自分の身体ではない「道具」との関係を満たす事、剣術や武器術では接触していない相手や多人数との関係を「腹圧」で操作しなくてはいけないので、その表現の精度や「空間把握」等の要求は更に増えて行く事となるか?と思います。
以上から鑑み、私としては、昨夜の練習は中上級向けで、私共々、皆さん、あの練習をする「前!」があると思います。
それを提示されたと言うのは・・・その必要性に気付き、自分の現状確認や方向修正を行う為の「あえて」の事、ある意味「問いかけ」ではないでしょうか?
結局、自分自身が何かに気付き「OO以前」に励む以外雄弁な学びや教えはなく、この「あえて」が「取り敢えず」で、「だからこそ今週はこのメニュー」と思っています。
従いまして、その時間は、今日のメニューに対し「何が私のOO以前か?」と言う所に私は注力している訳です。
美容・健康・笑いが最優先
そう言う風に気付いたと言うのは、やはり私は武道どうこうより「あらゆる心身表現の向上」と「体調を如何に調えるか?」重要課題があったからだと思います。
実は、剣術でも、私は色々知っていながらも、体調不良から来る愁訴で左肩が固まり、ここ数年手を高く上げられず、剣もとても痛くて振れませんでした。
これは非常に恥ずかしい事でしたが、そこから「体調が整う正しい基本」を身に付ける事が「正解と整復への早道」と気付いた次第です。
全て、「中心塾」での学びやそこで集う方々の取り組みや変化、数々のダンサーと会った事によってのお陰様であります。
法句経 204より「最高の利益は健康である」
以上
ここまで気付くにやっぱり10年掛かりました(笑)。
OO以前再び
先週の中心塾と観照塾のお稽古、並びに今回のK野さんの原稿を受け、私なりに書いてみようと思います。
ベリーダンスを学ぶ
先週、ベリーダンスのDVDが海外から送られて来ました。私が動きを教えて頂いた方のものです。
勿論、彼女の動きや説明を受けた訳ですからその動きの質の高さは知っておりましたが、このDVDで彼女の「OO以前」恐るべき精度の高さを再確認しました。
ブログをご覧の皆さんは、K野さんの、その1つ1つの動きに入る条件設定の細やかさは重々ご承知の事と思いますが、彼女の場合、その道のプロとして、体作りが「人に見せる」意味で繋がっている為、今まで観たどの方の練習の取り組み方よりも凄かったです。
とにかく、1つの動きに入る体勢作り、動作を作る目線、定式を形作るバランス、動作を終え方・・・全てが参考になりました。
今まで色々な意味で、挫折感や煮詰まりを感じたのですが、彼女の日々を観て、スコンと抜けたと言うか、単純に「甘い!」と思いました(笑)。
また、あれ程の真摯な積み上げがあると「必然的に」自分に必要なものがシンプルにある様に着いて来ると思いました。
お腹に吸って
私としては「OO以前」のもうもう1つの大前提がこれだと思っています。
「お尻を丸めて」とか「仙骨を立てて」等々、色々な要領や「体操」、「歩法」等の練習法がありますが、先ずはここだと思うのです。そこを少しお話致しましょう。
先ず、その場に仰向けに寝ます、そこで、臍と恥骨の間位の位置(石門)に手を当てます(初めは、誰かに圧を掛けて貰うのが分かり易いです)。
次にその部分へ息を吸い込んで行くのですが、お腹をただぼわんと膨らませたり、当てられた手を「お腹で必死に押し返す」のではなく「その手の圧や位置に腹圧を合わせる」様に体の圧力をそこに「集中させる」感じで行います。
すると体を固める事無く、腹回りが球形に均等に膨らみ、膝は寄せなくても膝が引き寄せられ、仙骨が立ち、脇腹が引き締まって肋骨も頸も吊られて来ます。
ここから、センタリング呼吸法の基礎である「骨盤時計」や「バランス」等の基本が表現されて行くと思われます。
次に立位でこれを行います。両足を揃え「つま先立ち」になる体操です。通常はこれを足の力でやっている方が多いように思います。
この時、先ずつま先に十分に重心を移し、つま先に向かってスネを前へ寄り掛ける様に膝を乗せて行きます。すると腹圧が先程の部分に掛かって来ます。
ここで注目したいのは、臥位の場合、押さえられる手と同じ方向・・・つまり体に対して平衡に重力やその反作用が掛かってくるのですが、立位の場合、それらが垂直関係になり、反作用が地面から下腹に向かって「アッパー」を打つ様に登って来ます。
この感覚が大前提なので、つま先への重心移動や膝の乗せを十分に検証して下さい。
上手く行けばその反作用を感じられます(ちなみに、つま先立ちになって、こけそうになった時、下からふわ〜っと自分を押し上げる力がそれです)。
その反作用に逆に上から地面へ「お腹で押さえ込む」様に「重心移動や膝の乗せ」で応じる訳で、ボールが「力の作用」だとすると、「下腹の集中圧力で毬つき」をしている感じです。
そうしますと、踵がすっと自然に上がり、反作用が腹を通じて体を押し上げます。
この応用として、例えば、合気の基礎的な部分を簡単に表現しますとバスケットの「ドリブル」の様なもので・・・ボールをつく前、先ず「自分自身の腹にある球」を先程の「下腹毬つき」でついている訳で、その際の腹圧と手の平の圧を同じくし、ボールとの関係を操作して「ドリブル」していると言えます。
例えば、K野さんの技を観ていますと、相手との接点の圧力を、先ず、「自分が立つ為に集中させている腹圧」と均衡させ、その力をシャープに纏め、力が循環するバランスや方向へつま先や膝、視線が向き、その方向で自分が上下前後左右がバランスする位置に腹圧が調整され、その結果、相手とのバランスが「乗り掛かられる→均衡→バランスの転換」となっている様に見えます。
道具を使った練習の場合は、下腹と自分の身体ではない「道具」との関係を満たす事、剣術や武器術では接触していない相手や多人数との関係を「腹圧」で操作しなくてはいけないので、その表現の精度や「空間把握」等の要求は更に増えて行く事となるか?と思います。
以上から鑑み、私としては、昨夜の練習は中上級向けで、私共々、皆さん、あの練習をする「前!」があると思います。
それを提示されたと言うのは・・・その必要性に気付き、自分の現状確認や方向修正を行う為の「あえて」の事、ある意味「問いかけ」ではないでしょうか?
結局、自分自身が何かに気付き「OO以前」に励む以外雄弁な学びや教えはなく、この「あえて」が「取り敢えず」で、「だからこそ今週はこのメニュー」と思っています。
従いまして、その時間は、今日のメニューに対し「何が私のOO以前か?」と言う所に私は注力している訳です。
美容・健康・笑いが最優先
そう言う風に気付いたと言うのは、やはり私は武道どうこうより「あらゆる心身表現の向上」と「体調を如何に調えるか?」重要課題があったからだと思います。
実は、剣術でも、私は色々知っていながらも、体調不良から来る愁訴で左肩が固まり、ここ数年手を高く上げられず、剣もとても痛くて振れませんでした。
これは非常に恥ずかしい事でしたが、そこから「体調が整う正しい基本」を身に付ける事が「正解と整復への早道」と気付いた次第です。
全て、「中心塾」での学びやそこで集う方々の取り組みや変化、数々のダンサーと会った事によってのお陰様であります。
法句経 204より「最高の利益は健康である」
以上
ここまで気付くにやっぱり10年掛かりました(笑)。
by centeringkokyu
| 2006-01-16 00:09
| ネコ殿