2016年 10月 29日
合気と太極拳と気功の共通項 |
▼合気修行レベルのチェックポイント
大東流合気柔術六方会 大阪支部十周年記念誌 (1997年発行)のS多さんからの投稿を抜粋してご紹介します。詳しくは、配付資料004をお読みください。
☆レベル5 全身の円運動(うねり)で相手についていく。
(全身) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[全身のうねり]で円運動。
◎ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウンのリズムで円運動。
◎視線で相手の中に入っていき、体ごと倒れ込んでいく。
(ロック) ◎指先を一本づつ正確に動かし、
相手との接点を纏絲勁と引きと攻めでロックする。
☆レベル6 臍と命門を直径とする球が自由に動き、その動きが、
背骨を下から順番に動かし、(命門)胸・肩・腕を通り、
相手との接点を通して相手に伝わる。
(股関節・膝)◎腹部の球は、股関節と膝も使って動かす。
(虚実) ◎筋肉にも、虚の部分と実の部分を意識的に創りだし、
力を伝えていく。
(立て替え) ◎自分の中心軸は保ち、どんでん返しの戸のように、
カラリと立て替える。(体で行なう、大きな引きと攻め。)
(イメージ) ◎全身の骨・筋肉を正確に動かし、力が相手に伝わっていく状態を
イメージする。
☆レベル7 中心軸を保って脱力し、相手の力を呼吸と意識で自分の体の中を通し
足の裏まで導く。
(足の裏) 足の裏(地球との一体感)の円運動で、地面との接点を実にして、
息を吐きながら、相手の力の反作用を相手に返していく。
◎手・足・腰の動きの一致。
◎動作・呼吸・イメージの一致。(それぞれを大きく使う。)
(呼吸) ◎呼吸で[踵ヘ]吸い込み、[イメージ(気流) (気感)]で円運動。
◎[相手の中心軸]を「自分の中心軸」に吸い込み、
中心軸をぶらさないで、[立て替え]を使って内側を螺旋運動。
☆レベル8 吸い込みで、「の」の字の最初の部分を相手に描かせ、
技の形にこだわらず、相手(「の」の字)の行くべき方向へ、
緩みが取れた部分の臨界圧力を保って、反作用を相手の中心に
返していき、「の」の字を完成させる。
◎「の」の字を、鏡字も含めて、三次元で描けるようにする。
◎字を描くのはあくまでも相手の方。(無意識で付いていくだけ。)
☆レベル9 相手の力を吸い込みながら、自分の中心軸を絞り込み、
地面との接点を実にして、細い纏絲勁で、相手との接点も絞り込み、
相手の中心軸へと絞り込んでいく。
(中心絞り) ◎中心軸の太さは、両肩の幅→両耳の幅→両目の幅→鼻筋の幅→線と
順番に細くなるようにイメージする。
◎外から見た動きを小さくし、イメージや呼吸の力を大きくする。
◎相手との接点は、相手の中心軸が崩れるのに従って移動する。
その度毎に、接点の次の関節を円く動かして、
接点の緩みを取り続ける。
☆レベル10 自分の中心軸が細くなったことによって、極小の動きと速さで、
相手の力を、自分(抽絲勁)の体の中を通して地面との接点まで導き、
その反作用をまた自分の体を通して、相手との接点まで導き、
(引きと攻め)相手の中心を攻めると、あたかも接点の円運動だけで、
相手の中心軸を崩しているように見える。
(接点が出来た時は、終わっている。)
◎纏絲勁の見える円運動が、巻き付ける中心軸を細くする
ことによって見えなくなり、抽絲勁になる。
◎細く撚った糸を、針穴に通す時の気持になり、
その時の緊張感や集中力、更に呼吸の様子をイメージしてみる。
【相手の中心が針の穴。相手との接点が、糸を指ではさんで
持っているところ。指から糸の先までが接点から相手の中心まで。
自分の体は糸巻き。自分の中心軸は糸巻きの穴?】
総じて、胯・膝・足首の三つの関節を中気が貫くように連動させることができた時、両脚に弓のちからが備わったということができる。
中正不偏の要求はかたち、外形のみではない。「神内斂」、つまりこころが統一され、中正となったとき、かたちもまた偏らず、傾かず、勁(ちから)も過不足なく全身を通るようになる。『撃地捶』を例にとれば、からだの形は明らかに傾き斜めになっているが、頭頂部から背中、そして後ろ脚までが一つの直線を形成しており、中気がそこを貫通するため、これも中正の姿勢と呼ぶことができる。したがって中正不偏とは「中正の気」ーーまっすぐの勢いがまずこころの状態としてあり、仮にからだが傾くような姿勢をとっても、上半身、下半身を直線的に貫く勢いが保持されるようなバランス状態を指していると理解すべきなのである。 【斂(れん)=引き締め集める。取り入れる】
站とう(木庄)功、套路鍛練すべてにわたってこの中正不偏神内斂が実現される必要がある。
意念について
ここで以上のように鍛錬を進めてゆく中で、意念がどうかかわるのかを述べましょう。いわゆる気功法で意念を使わないものは(ある高いレベルのものを除いて)考えられません。しかし、すでに述べたように、用い方が強過ぎるとどうしてもいろいろな問題が起こってきます。意念には「有るようで無いような」が大切で、ある時には強く、ある時には弱く用いながら進んでゆくものなのです。
1.外丹功と意念
まず外丹功と意念について考えてみましょう。外丹功の鍛錬にあたっては、気に意念を置きません。そして、体の中に意念せず、むしろ外に意念します。天・地・人の合一、内外の交流を計り、自分を取り巻く空間の中から(単にものを食べるという形だけでなく)全てを取り入れなければ、外丹功における練功の成功はありえません。意念を「より少なく」そして「体の外へと」集中してゆきます。このようにして、体内の衛気を練るのとあわせて体外の気をも練ってゆくことになるのです。
2.内丹功と意念
これに対して、内丹功の場合には意念を用います。(ただし鍛錬が進めば進む程、意念は少なくしなければなりません。)外丹功で練った気を、外から内へもってくる最初の段階で、強い意念活動が必要だからです。そして、内丹功で初めて気に意念を置きます。「意をもって気を導く」ということを最初に僅かだけするのです。しかし、ひとたび気が動き出せばすぐにこれは逆転し、気が意を導くようにしなければなりません。すなわち初発において先発は意、後発は気、その直ぐ後にはもう、先発は気、後発は意となります。そしてさらには、意念を殆ど使わない状態へと進んでゆくのです。
☆リンク先で更新された記事
#くぼけんです。
私は、末端が先に動いてしまう癖が有るので、中枢から呼吸でマッピングする事にしました。肘から先や、膝から先の中枢への影響も面白いですが、中枢から末梢の変化を感じるのも面白いな~と感じています。
剣の波動に関しても、今まではただ身体が反応している感じでしたが、剣から広がる波動を感じたように思います。
まあ、ぼちぼち気が向いた時に観察して行きます。
by centeringkokyu
| 2016-10-29 00:56
| 合気観照塾