2015年 02月 12日
自分を生かす技術 |
▼実践アレクサンダー・テクニーク――自分を生かす技術
P057
良い姿勢とは、身体の位置を最も速く、最も容易に変えられる姿勢のことである。自己を上手に使えば、ある位置から動きへ、動きからある位置へと簡単に、すばやく、一見そうとわからないように移行できる。
P125
われわれが自分の意見と信じているものは、自分の感覚の特性に基づいていることを認識すべきである。意見とは、そのほぼ九割方が、考えたうえでの結論ではなく、感じたことに基づいている。
P145
どのような状況でもそうですが、選択肢は三つあります。その状況から抜け出すか、状況を変えるか、自分を変えるか。どれが最良の選択かを判断するのは難しいものです。
P152
抑制とは、ある状況に、自分でどのように反応したら最良かを決定する能力であり、自分の決定を実行する能力であります。
P242
左腕を下手に使えば右腕に悪影響が出ます。その逆も同じです。これを「両側性転移」と呼びます。片脚を下手に使えば、もう一方の脚だけでなく、両腕にも悪影響が出ます。これを「四極性転移」と呼びます。両側性転移と四極性転移は、良い方向にも働き、右腕を上手に使えば、左脚も上手に使えます。
どんな練習でも、手足は建設的に使い、必ず四極性転移が悪いほうではなく、良いほうに働くようにしましょう。これは、指を使うときに腕や脚をやたらと動かさなくてはいけない、ということではありません。手足を不必要に締めつけたりへなへなにしたりしないで、必ず手足の一つ一つが背中につながっているようにしましょう。
P266
①テクニークは身体の動きに関するメソッドではありません。身体と心は分離できないからです。どんな状況でも、自分の存在すべてが建設的な役割を担っています。良い使い方は、身体全体のコーディネーションのみならず、態度にも関わる問題なのです。
②テクニークはリラクゼーションのメソッドでもありません。むしろ、正しい緊張(質・タイミング・期間などが「正しい」緊張)を養うのを目的としています。リラクゼーションは、正しい緊張の副作用として生まれるものです。
③テクニークでは、正しいことをする方法を学ぶのではありません。むしろ、間違ったことをやめることを学ぶのです。そうすれば、正しいことはひとりでに起こります。
④手段が目標を直接的に決めます。目標は手段を間接的に決めるだけです。もし間違った手段を使ったとしたら、目標には到達できません。
⑤「自分がしていること」と「自分がしていると思っていること」のあいだにはギャップがあるかもしれない——というよりも、ほぼ確実にあるということをいつも心に留めておいてください。
P268
誤った感覚認識は、どこにでも見られます。そのため、テクニークを多くの人に一度に教えるのは難しいのです。必然的にテクニークを体験できる人は限られてしまうので、一般に普及しにくいのです。
P273
対話のなかで、自分の使った言葉を他の人も同じように使う、と思いこんでいてはいけません。テクニークの教師や生徒はなおさらです。自己(セルフ)、抑制(インヒビション)、方向づけ(ディレクション)、使い方(ユース)、機能、プライマリー・コントロールなど、テクニークを実践している人なら問題なく理解できる言葉は、まったくの初心者には役に立ちません。というのも、こうした言葉がテクニークで使われるときと、それ以外の場面で使われるときでは、意味に大きなギャップがあるので、初心者にはかえって理解の妨げになるからです。
☆リンク先で更新された記事
昨晩、腰椎椎間板ヘルニアと診断された方から話を聞いてほしい。と依頼があり伺ってきました。
以前から腰の痛みはあったが、この1,2年ぐらいから痛みがひどくなり、辛抱しきれずに病院へ行って来られたとの事。
CT画像を見せて頂きました。
お医者さんは口を揃えて『これは痛いな~』と仰られたそうです。
私は、ヘルニアが出てても痛みが無い方もおられる事をお伝えした後に、
就職した時期と痛みが増してきた時期との関連が気になったので尋ねると、
底冷え・細かい作業・無理な姿勢
・冷えは自覚症状が出るまでに時間がかかる事(冷え対策)
・身体の後ろ面が知らない間に硬くなっている事
・無理な姿勢は自分の曲げやすい所ばかりを使ってしまう事
を動作を含めて説明致しました。
その後、炎症と痛みについて質問が有り、『なぜ痛みが無くなってきたのか?』との事で、
炎症は治すために起こっている事をK野先生から聴いた事がある昔の野球選手と今の野球選手の管理の違いの説明をしながら、
炎症は血を集めて熱を上げて治癒していて、傷が癒えて炎症する必要がなければ流れて行って痛みはなくなる。
と説明いたしました。
参照1:心身の不必要な緊張をやめるために
参照3:自己発見の道のり
参照4:自己開発法
参照5:創始者達
by centeringkokyu
| 2015-02-12 00:03
| アレクサンダー・テクニーク