2014年 04月 06日
身体を変えれば理論も変わる |
「合気の身体になれるかもしれない体操」の解説
鍛錬方法は、本来その必要性を感じた人が、自分で作り各自に実行されるべきものであり、他の人が作ったものは、なかなか理解しにくく、すぐには自分の物になりにくいと考えられます。鍛錬方法は、作った人が何らかの目的を持って作り出したものですから、その目的を理解していない人が、目的を持たずにひたすら続けたとしても、何にも気づけない事もあり得ます。ただの準備運動としか捉えられない人には、準備運動にしかなりえません。
下記の体操は、私(楽隠居)が以前に少しだけ習った気功、張宇先生の外丹功と沈再文先生の保健長寿功を少しオ-バ-にアレンジしたものです。3年ぐらい継続して稽古し、体操の目的を少しずつ身体で理解出来るようになれば、動作を小さくしても、正確なとぎれない動きが出来るようになれるはずです。本当の意味での合気の稽古は、それからがスタ-トだと考えていただいた方がいいかもしれません。
古流武術の型稽古は、初歩のうちに大きくゆっくり正確に型を稽古し、その流派の特徴的な身体の使い方と、身体全体を協調して使う必要性を、身体に覚え込ませるシステムになっているのだと思います。その型稽古でさえ、自然な勢いのある身体の使い方と正しい意識の使い方を、よほど注意して稽古しないと、ただの型保存会になってしまう怖れが有ります。観照塾に型は有りませんので、各自が技の共通原理を考え、そこに至る方法を自分自身で作りだし、それを実践していく以外にないと考えています。
以下の体操の順番には、それなりの意味がありますが、順番に拘るよりも、自分が苦手な体操を、どうすればスムーズに出来るようになるかを、自分で考え、補助体操を工夫して頂きたいと思います。勿論、先輩にアドバイスを求めることも大切です。
しかし、それぞれのレベルによって、とらえ方が異なりますので、固定観念を持たずに、「身体を変えれば理論も変わる」という事を、常に念頭において、自分の現状を如何にして変えればよいのかということを、確認しながら稽古を続けて頂きたいと思います。
1. ロッキングチェア-
足の裏を反らせて緊張させ、踵をあげる。身体の中を伸ばして、
百会で天井を押し上げる気持で、全身を緊張させる。
全身を脱力しながら踵を着け、前後にゆする。
2.(天地人の)串刺し
左/右/両手 左・肩井~湧泉/右・肩井~湧泉/両手・肩井~湧泉
左・大椎~中心/右・大椎~中心(肩井や大椎で、指先を受ける気持。)
3. デンデン太鼓
胸 / 腹 / 背中 (手の当たる部位での、吸い込みを意識する。)
4. (水中から水面に首を出す)亀と(毛繕いする)鳥
蕾の手の甲で、太ももから腰にかけて擦る。(亀は前から後/鳥は後から前)
5.(魚を丸呑みする)ペンギン
蕾の手を腰に当てて、片足を半歩前に出し、魚をくわえにいく。
魚をくわえたら、自分の中心軸の上に魚をひきあげながら、徐々に上を向き、
空の一点を見上げた時には、肩は完全に脱力する。
喉から胸にかけてしっかり伸ばし、魚を飲み下す。
6.(逆戻りする)噴水
両手の甲を着けて、身体の中心で地下深くから水を吸い上げる。
喉の位置で噴水になり、空の一点を見上げながら、朝顔の手に開く。
7. 朝顔(花と蕾)
朝顔~左の蕾を見る~朝顔~右の蕾を見る
8. 扇子回し(回しながら扇子の開閉)
閉じた扇子(蕾と同じ)を作りながら、腋の下に上向きに入れ、手首で扇子を
回しながら下向きにし、次に、扇子が上に回ったところから、指を1本ずつ
開いていくと、開いた扇子になる。 (開いた朝顔の手と同じ)
9. たまたま(玉乗り、玉回し)
左 / 右 / 中から外 / 外から中
10. 六方円(両手の指を自然に伸ばし、労宮で玉をつつみ両手で蕾をつくる。)
立円・前 / 後 平円・左 / 右 立円・左 / 右
11. パドリング(カヌ-漕ぎ)
前進/後退
(親指と人指し指は伸ばしておき、腕で動かさずに腰で回転させる。)
12. 階段
左右の膝を、交互に中心に落とす。
下に降りたら、膝を伸ばし、身体を上下にゆする。
☆リンク先で更新された記事
◆呼吸と骨格
股関節の挟む力で脊柱の連動が良くなる事が解りました。
そして、呼吸の力で骨格的なバランスを立体的に取る事の必要性を感じたので観察していきます。
◆切れると奥行が生まれる
何かをするのではなく、とにかく丁寧にしつこく観察する事で相手の動きや反応に対応できる事を学びました。
昔の人が試行錯誤して作った道具に感謝します。
◆受け入れ態勢
(感じたこと)
・体内操作と呼吸と臨界点
→体の中が最大限に伸びる位置を感じ、条件が変わる中でも体内操作で自由に中を伸ばすことができることを確認
→臨界点を感じていくことで、より体内操作を感じることができる
→呼気時、吸気時と西江水への流れを感じる
・手の内と引き-攻め(陰陽)
→常に引きと攻め(陰陽)が手の中にあり円運動があることで自由に付けれる
→肘が自由になり体が浮く
→接点の弛みをとり続けれる
→刻刻と変化する部分と変わらない部分を感じる
・頚の位置と仙骨時計
→非常に大切
#楽隠居です
昨日の観照塾から、「合気になれるかもしれない体操」の稽古を始めました。
1番から4番目までを稽古するつもりでしたが、何故か1番と2番だけで終わってしまいました。(*^_^*)
「観照塾に型は有りませんので、各自が技の共通原理を考え、そこに至る方法を自分自身で作りだし、それを実践していく」為の切っ掛けとして、体操を捉えていただければ良いわけです。
「ロッキングチェアー」の動きの中に、骨盤時計や頸椎と腹直筋を伸ばすという目的が含まれている事にお気づき頂けたのではないでしょうか?
すべての動きの中にセンタリングと呼吸が含まれているということもお忘れ無く!
「天地人」では、体幹を細くして伸ばす。逆に言えば、伸びる身体を創ることや、身体の中を勁が通って行く体感を重要視しています。そして、その時の呼吸方法やイメージ力が、呼吸力に繋がるはずだと考えています。これを「体幹訓練」と称します・・・?
一言でいうなら「神経訓練法としてのセンタリング呼吸法」なのです。
ですから、体操の形を覚えるのではなく、形から何に気づけるか、「仮説実験」を繰り返して頂きたいのです。
という訳で、脱線と駄洒落が最も有効だと考えている楽隠居です。
参照1:「合気」ブログ内検索抜粋
参照2:知的正直
鍛錬方法は、本来その必要性を感じた人が、自分で作り各自に実行されるべきものであり、他の人が作ったものは、なかなか理解しにくく、すぐには自分の物になりにくいと考えられます。鍛錬方法は、作った人が何らかの目的を持って作り出したものですから、その目的を理解していない人が、目的を持たずにひたすら続けたとしても、何にも気づけない事もあり得ます。ただの準備運動としか捉えられない人には、準備運動にしかなりえません。
下記の体操は、私(楽隠居)が以前に少しだけ習った気功、張宇先生の外丹功と沈再文先生の保健長寿功を少しオ-バ-にアレンジしたものです。3年ぐらい継続して稽古し、体操の目的を少しずつ身体で理解出来るようになれば、動作を小さくしても、正確なとぎれない動きが出来るようになれるはずです。本当の意味での合気の稽古は、それからがスタ-トだと考えていただいた方がいいかもしれません。
古流武術の型稽古は、初歩のうちに大きくゆっくり正確に型を稽古し、その流派の特徴的な身体の使い方と、身体全体を協調して使う必要性を、身体に覚え込ませるシステムになっているのだと思います。その型稽古でさえ、自然な勢いのある身体の使い方と正しい意識の使い方を、よほど注意して稽古しないと、ただの型保存会になってしまう怖れが有ります。観照塾に型は有りませんので、各自が技の共通原理を考え、そこに至る方法を自分自身で作りだし、それを実践していく以外にないと考えています。
以下の体操の順番には、それなりの意味がありますが、順番に拘るよりも、自分が苦手な体操を、どうすればスムーズに出来るようになるかを、自分で考え、補助体操を工夫して頂きたいと思います。勿論、先輩にアドバイスを求めることも大切です。
しかし、それぞれのレベルによって、とらえ方が異なりますので、固定観念を持たずに、「身体を変えれば理論も変わる」という事を、常に念頭において、自分の現状を如何にして変えればよいのかということを、確認しながら稽古を続けて頂きたいと思います。
1. ロッキングチェア-
足の裏を反らせて緊張させ、踵をあげる。身体の中を伸ばして、
百会で天井を押し上げる気持で、全身を緊張させる。
全身を脱力しながら踵を着け、前後にゆする。
2.(天地人の)串刺し
左/右/両手 左・肩井~湧泉/右・肩井~湧泉/両手・肩井~湧泉
左・大椎~中心/右・大椎~中心(肩井や大椎で、指先を受ける気持。)
3. デンデン太鼓
胸 / 腹 / 背中 (手の当たる部位での、吸い込みを意識する。)
4. (水中から水面に首を出す)亀と(毛繕いする)鳥
蕾の手の甲で、太ももから腰にかけて擦る。(亀は前から後/鳥は後から前)
5.(魚を丸呑みする)ペンギン
蕾の手を腰に当てて、片足を半歩前に出し、魚をくわえにいく。
魚をくわえたら、自分の中心軸の上に魚をひきあげながら、徐々に上を向き、
空の一点を見上げた時には、肩は完全に脱力する。
喉から胸にかけてしっかり伸ばし、魚を飲み下す。
6.(逆戻りする)噴水
両手の甲を着けて、身体の中心で地下深くから水を吸い上げる。
喉の位置で噴水になり、空の一点を見上げながら、朝顔の手に開く。
7. 朝顔(花と蕾)
朝顔~左の蕾を見る~朝顔~右の蕾を見る
8. 扇子回し(回しながら扇子の開閉)
閉じた扇子(蕾と同じ)を作りながら、腋の下に上向きに入れ、手首で扇子を
回しながら下向きにし、次に、扇子が上に回ったところから、指を1本ずつ
開いていくと、開いた扇子になる。 (開いた朝顔の手と同じ)
9. たまたま(玉乗り、玉回し)
左 / 右 / 中から外 / 外から中
10. 六方円(両手の指を自然に伸ばし、労宮で玉をつつみ両手で蕾をつくる。)
立円・前 / 後 平円・左 / 右 立円・左 / 右
11. パドリング(カヌ-漕ぎ)
前進/後退
(親指と人指し指は伸ばしておき、腕で動かさずに腰で回転させる。)
12. 階段
左右の膝を、交互に中心に落とす。
下に降りたら、膝を伸ばし、身体を上下にゆする。
☆リンク先で更新された記事
◆呼吸と骨格
股関節の挟む力で脊柱の連動が良くなる事が解りました。
そして、呼吸の力で骨格的なバランスを立体的に取る事の必要性を感じたので観察していきます。
◆切れると奥行が生まれる
何かをするのではなく、とにかく丁寧にしつこく観察する事で相手の動きや反応に対応できる事を学びました。
昔の人が試行錯誤して作った道具に感謝します。
◆受け入れ態勢
(感じたこと)
・体内操作と呼吸と臨界点
→体の中が最大限に伸びる位置を感じ、条件が変わる中でも体内操作で自由に中を伸ばすことができることを確認
→臨界点を感じていくことで、より体内操作を感じることができる
→呼気時、吸気時と西江水への流れを感じる
・手の内と引き-攻め(陰陽)
→常に引きと攻め(陰陽)が手の中にあり円運動があることで自由に付けれる
→肘が自由になり体が浮く
→接点の弛みをとり続けれる
→刻刻と変化する部分と変わらない部分を感じる
・頚の位置と仙骨時計
→非常に大切
#楽隠居です
昨日の観照塾から、「合気になれるかもしれない体操」の稽古を始めました。
1番から4番目までを稽古するつもりでしたが、何故か1番と2番だけで終わってしまいました。(*^_^*)
「観照塾に型は有りませんので、各自が技の共通原理を考え、そこに至る方法を自分自身で作りだし、それを実践していく」為の切っ掛けとして、体操を捉えていただければ良いわけです。
「ロッキングチェアー」の動きの中に、骨盤時計や頸椎と腹直筋を伸ばすという目的が含まれている事にお気づき頂けたのではないでしょうか?
すべての動きの中にセンタリングと呼吸が含まれているということもお忘れ無く!
「天地人」では、体幹を細くして伸ばす。逆に言えば、伸びる身体を創ることや、身体の中を勁が通って行く体感を重要視しています。そして、その時の呼吸方法やイメージ力が、呼吸力に繋がるはずだと考えています。これを「体幹訓練」と称します・・・?
一言でいうなら「神経訓練法としてのセンタリング呼吸法」なのです。
ですから、体操の形を覚えるのではなく、形から何に気づけるか、「仮説実験」を繰り返して頂きたいのです。
という訳で、脱線と駄洒落が最も有効だと考えている楽隠居です。
参照1:「合気」ブログ内検索抜粋
参照2:知的正直
by centeringkokyu
| 2014-04-06 09:59
| 合気観照塾