2013年 11月 22日
薬と副作用 |
曽野綾子の透明な歳月の光 566 「効く薬」の落とし穴
産経新聞 平成25年11月20日 オピニオン
▼そもそも飲まないのが一番
私は最近、台所に立って、専用のガラスポットで、薬のお茶を作る。そこに入れるティーバッグは、ドクダミとゲンノショウコである。
私はここ数年、化学薬品の薬というものがほとんど飲めなくなった。はっきりと薬害に気がつくまでに、10年くらいかかっている。
ある年、咳(せき)が止まらないので近くの内科に行くと、気管支拡張剤を与えられた。咳は何年も続いている空咳で、悪性のものではないらしい。
この薬で辛(つら)い咳も治まるだろうと希望を持った翌朝、私は朝食の席で、薄いトーストを取り落とした。自分でも意外な行動であった。私は家族に気づかれないようにもう一度トーストを摘んだ。しかしそれも落とした。
それで私は異変に気づかれた。30分ぐらいの間、私は深刻に悩んだ。何か脳に病変が起きているに違いない。そすれば簡単には治らないだろう。私はそれまで内蔵の健康さをやや誇っていたから、かかりつけの医師もいなかった。
長い不安の後で、私は知人の外科の医師に電話をした。頭の病気としたら、どこにかかったらいいでしょうか、という相談である。するとその医師は、「何か最近新しい薬を飲みましたか?」と聞き、私が気管支拡張剤の話をすると、「ああ、それですよ」と言った。私はすぐに薬をやめ、翌朝からはトーストもしっかりと摘めた。
心臓の期外収縮があるので、そのために効くという薬を飲むと、なぜか角膜潰瘍になる。眼が痛むのは辛いので、病院には行かないと決心をしている私も、仕方なく目薬をもらいに行く。
先日はもっと激しい変化が出た。私には筋繊維疼痛(とうつう)症という原因もわからず薬もなく、従って専門医もいないというものぐさには向いた病気があるらしいのだが、その痛みを少し和らげるために、近くの整形外科から「痛みを取る酵素に関連した薬」をもらった。その頃から息切れと動悸がするのを感じたが、私は予定通り九州に講演にでかけた。その帰り、羽田空港で歩けなくなるほどの呼吸困難になった。しかし私はその異常を誤魔化す方法も知っていたので、自宅まで帰り着いた。
家に帰ると、友人の医師から、あなたが最近飲んでいるという痛み止めの薬には、心臓に異常が出る副作用の恐れがある、と英語の文献には書いてあるという警告のファクスが送られていた。
この頃の薬は実によく効く。しかし私には副作用が強くてほとんど飲めない。年齢も個人差もあるのだろうから、すべての薬が悪いとは言えないが、個人が楽に薬を買えるようになったら、ますますこうした薬害は増えて、その結果、被害者は国を訴えるというケースも多くなるだろう。
急性の感染症以外、薬は飲まないことだとわかってきて、私は明治生まれの祖母たちが愛用していた薬湯に戻ったのである。
参照1:健康食品の健康被害、電話相談で訴え 不調感じたら摂取中止を
参照2:薬と仲よくつきあう前に
参照3:新薬の怪しいカラクリ
参照4:薬には副作用がある
参照5:病をつくる薬
参照6:検査漬け医療の原因は経済的な理由だった
参照7:薬の副作用で圧迫骨折 おまけに胃潰瘍
参照8:統計を個人の患者に当てはめるのはむずかしい
参照9:薬を売るために病気はつくられる?
☆リンク先で更新された記事
◆肉体改造レポート
*11.19 先日の道場練習の時、鎖骨を落とす方向がやや前方気味になっている事が分かり、後ろを意識して鎖骨を落とす練習を繰り返した。すると自分の身体の深みの存在を感じる事が出来、かつ、表面的力みが無くなるような感じがしたな。そして、その‘後ろ’をどこを通してどこに繋ぐのか 新しい検証テーマが出現しましたどす
◆ゆっくりゆっくり
◆下半身!
#楽隠居です
昨日久しぶりに、助産師さんが個人レッスンに来てくださいました。
出産の介助をするときに、指を使って恥骨を操作するそうで、指先から肩までを少し捻っておられました。そこで、腕の重さに訊きながら、螺旋を使った伸展をしてみました。
助産師さんは、「この技術は出産の介助にも応用できそうな気がします。」と言ってくださいました。私には分かりませんが、上手に応用してくださることを期待しています。
助産師さんが出雲大社に行かれたそうで、お土産に「出雲そばの実煎餅」を頂戴しました。煎餅というより、クッキーのような食感で、本当に美味しかったです。
産経新聞 平成25年11月20日 オピニオン
▼そもそも飲まないのが一番
私は最近、台所に立って、専用のガラスポットで、薬のお茶を作る。そこに入れるティーバッグは、ドクダミとゲンノショウコである。
私はここ数年、化学薬品の薬というものがほとんど飲めなくなった。はっきりと薬害に気がつくまでに、10年くらいかかっている。
ある年、咳(せき)が止まらないので近くの内科に行くと、気管支拡張剤を与えられた。咳は何年も続いている空咳で、悪性のものではないらしい。
この薬で辛(つら)い咳も治まるだろうと希望を持った翌朝、私は朝食の席で、薄いトーストを取り落とした。自分でも意外な行動であった。私は家族に気づかれないようにもう一度トーストを摘んだ。しかしそれも落とした。
それで私は異変に気づかれた。30分ぐらいの間、私は深刻に悩んだ。何か脳に病変が起きているに違いない。そすれば簡単には治らないだろう。私はそれまで内蔵の健康さをやや誇っていたから、かかりつけの医師もいなかった。
長い不安の後で、私は知人の外科の医師に電話をした。頭の病気としたら、どこにかかったらいいでしょうか、という相談である。するとその医師は、「何か最近新しい薬を飲みましたか?」と聞き、私が気管支拡張剤の話をすると、「ああ、それですよ」と言った。私はすぐに薬をやめ、翌朝からはトーストもしっかりと摘めた。
心臓の期外収縮があるので、そのために効くという薬を飲むと、なぜか角膜潰瘍になる。眼が痛むのは辛いので、病院には行かないと決心をしている私も、仕方なく目薬をもらいに行く。
先日はもっと激しい変化が出た。私には筋繊維疼痛(とうつう)症という原因もわからず薬もなく、従って専門医もいないというものぐさには向いた病気があるらしいのだが、その痛みを少し和らげるために、近くの整形外科から「痛みを取る酵素に関連した薬」をもらった。その頃から息切れと動悸がするのを感じたが、私は予定通り九州に講演にでかけた。その帰り、羽田空港で歩けなくなるほどの呼吸困難になった。しかし私はその異常を誤魔化す方法も知っていたので、自宅まで帰り着いた。
家に帰ると、友人の医師から、あなたが最近飲んでいるという痛み止めの薬には、心臓に異常が出る副作用の恐れがある、と英語の文献には書いてあるという警告のファクスが送られていた。
この頃の薬は実によく効く。しかし私には副作用が強くてほとんど飲めない。年齢も個人差もあるのだろうから、すべての薬が悪いとは言えないが、個人が楽に薬を買えるようになったら、ますますこうした薬害は増えて、その結果、被害者は国を訴えるというケースも多くなるだろう。
急性の感染症以外、薬は飲まないことだとわかってきて、私は明治生まれの祖母たちが愛用していた薬湯に戻ったのである。
参照1:健康食品の健康被害、電話相談で訴え 不調感じたら摂取中止を
参照2:薬と仲よくつきあう前に
参照3:新薬の怪しいカラクリ
参照4:薬には副作用がある
参照5:病をつくる薬
参照6:検査漬け医療の原因は経済的な理由だった
参照7:薬の副作用で圧迫骨折 おまけに胃潰瘍
参照8:統計を個人の患者に当てはめるのはむずかしい
参照9:薬を売るために病気はつくられる?
☆リンク先で更新された記事
◆肉体改造レポート
*11.19 先日の道場練習の時、鎖骨を落とす方向がやや前方気味になっている事が分かり、後ろを意識して鎖骨を落とす練習を繰り返した。すると自分の身体の深みの存在を感じる事が出来、かつ、表面的力みが無くなるような感じがしたな。そして、その‘後ろ’をどこを通してどこに繋ぐのか 新しい検証テーマが出現しましたどす
◆ゆっくりゆっくり
◆下半身!
#楽隠居です
昨日久しぶりに、助産師さんが個人レッスンに来てくださいました。
出産の介助をするときに、指を使って恥骨を操作するそうで、指先から肩までを少し捻っておられました。そこで、腕の重さに訊きながら、螺旋を使った伸展をしてみました。
助産師さんは、「この技術は出産の介助にも応用できそうな気がします。」と言ってくださいました。私には分かりませんが、上手に応用してくださることを期待しています。
助産師さんが出雲大社に行かれたそうで、お土産に「出雲そばの実煎餅」を頂戴しました。煎餅というより、クッキーのような食感で、本当に美味しかったです。
by centeringkokyu
| 2013-11-22 21:35
| 社会