2013年 01月 25日
合気修行レベルのチェックポイント |
大東流合気柔術六方会 大阪支部十周年記念誌 (1997年発行)のS多さんからの投稿を抜粋してご紹介します。詳しくは、配付資料004をお読みください。
▼修業レベルのチェックポイント
☆レベル1 相手の技をしっかり味わい、合気の通りを感じる。
(味わう) 力では倒せない、倒れない不思議を知る。
◎脱力の不思議を知る。
☆レベル2 弛みを取るための、手の形の意味・引きと攻めを知識としてわかる。
(手の形) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[腕]で円運動。
☆レベル3 手首・肘・肩・顎の円運動。胸の開合。落差をつける。
(肩・胸・顎)◎脱力して吸い込み~反対に誘って[肩・胸・顎]で円運動。
◎顎で胸と視線を導く。
☆レベル4 初歩の脱力(吸い込み、相手と一体化)から、
六方円で相手との接点の臨界圧力を感じる。
(背骨・腰) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[腰から背骨を伝わって]円運動。
◎視線で相手を追いかける。
☆レベル5 全身の円運動(うねり)で相手についていく。
(全身) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[全身のうねり]で円運動。
◎ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウンのリズムで円運動。
◎視線で相手の中に入っていき、体ごと倒れ込んでいく。
(ロック) ◎指先を一本づつ正確に動かし、
相手との接点を纏絲勁と引きと攻めでロックする。
☆レベル6 臍と命門を直径とする球が自由に動き、その動きが、
背骨を下から順番に動かし、(命門)胸・肩・腕を通り、
相手との接点を通して相手に伝わる。
(股関節・膝)◎腹部の球は、股関節と膝も使って動かす。
(虚実) ◎筋肉にも、虚の部分と実の部分を意識的に創りだし、
力を伝えていく。
(立て替え) ◎自分の中心軸は保ち、どんでん返しの戸のように、
カラリと立て替える。(体で行なう、大きな引きと攻め。)
(イメージ) ◎全身の骨・筋肉を正確に動かし、力が相手に伝わっていく状態を
イメージする。
☆レベル7 中心軸を保って脱力し、相手の力を呼吸と意識で自分の体の中を通し
足の裏まで導く。
(足の裏) 足の裏(地球との一体感)の円運動で、地面との接点を実にして、
息を吐きながら、相手の力の反作用を相手に返していく。
◎手・足・腰の動きの一致。
◎動作・呼吸・イメージの一致。(それぞれを大きく使う。)
(呼吸) ◎呼吸で[踵ヘ]吸い込み、[イメージ(気流) (気感)]で円運動。
◎[相手の中心軸]を「自分の中心軸」に吸い込み、
中心軸をぶらさないで、[立て替え]を使って内側を螺旋運動。
☆レベル8 吸い込みで、「の」の字の最初の部分を相手に描かせ、
技の形にこだわらず、相手(「の」の字)の行くべき方向へ、
緩みが取れた部分の臨界圧力を保って、反作用を相手の中心に
返していき、「の」の字を完成させる。
◎「の」の字を、鏡字も含めて、三次元で描けるようにする。
◎字を描くのはあくまでも相手の方。(無意識で付いていくだけ。)
☆レベル9 相手の力を吸い込みながら、自分の中心軸を絞り込み、
地面との接点を実にして、細い纏絲勁で、相手との接点も絞り込み、
相手の中心軸へと絞り込んでいく。
(中心絞り) ◎中心軸の太さは、両肩の幅→両耳の幅→両目の幅→鼻筋の幅→線と
順番に細くなるようにイメージする。
◎外から見た動きを小さくし、イメージや呼吸の力を大きくする。
◎相手との接点は、相手の中心軸が崩れるのに従って移動する。
その度毎に、接点の次の関節を円く動かして、
接点の緩みを取り続ける。
☆レベル10 自分の中心軸が細くなったことによって、極小の動きと速さで、
相手の力を、自分(抽絲勁)の体の中を通して地面との接点まで導き、
その反作用をまた自分の体を通して、相手との接点まで導き、
(引きと攻め)相手の中心を攻めると、あたかも接点の円運動だけで、
相手の中心軸を崩しているように見える。
(接点が出来た時は、終わっている。)
◎纏絲勁の見える円運動が、巻き付ける中心軸を細くする
ことによって見えなくなり、抽絲勁になる。
◎細く撚った糸を、針穴に通す時の気持になり、
その時の緊張感や集中力、更に呼吸の様子をイメージしてみる。
【相手の中心が針の穴。相手との接点が、糸を指ではさんで
持っているところ。指から糸の先までが接点から相手の中心まで。
自分の体は糸巻き。自分の中心軸は糸巻きの穴?】
#楽隠居です
合気のレベルアップをする為には、自分で目標を立て、常に現状認識をしながら、稽古の中で自分に足りないものを身につける工夫をしていただきたいと考えています。ですから、自分の合気レベルは、自分で決めていただきたいのです。
☆道歌してる? Vol.1から引用します。
所作を問ひ 心に答え ひとり行く
道を知らずば 妙は有るまじ (宝蔵院流)
【配付資料004&005は、15年前の資料ですから、現在は変わっている部分があることをお含み置きください。】
配付資料 005 「技の修得目標についての提案」もご紹介しておきます。
第一段階 相手の技を味わう。
第二段階 手の形の意味と引きと攻めを、身体で理解する。弛みを取る。
第三段階 手首・肘・肩・顎の円運動。胸の開合。落差をつける。
脱力が出来ないと、正確な円運動が出来ないことを確認する。
第四段階 大きな六方円と初歩的な脱力及び吸い込みの確認。倒れ込み。
寄せ足の意味を理解する。
自分の体の中や相手との接点の虚実を意識する。
意識しにくい部位が、動かせていない部位であることを確認する。
第五段階 身体全体の円運動と呼吸のリズムの一致。うねりの完成。
顎と視線の使い方を確認する。目の力の虚実。
第六段階 腹部及び股関節の円運動。立て替え。動作と呼吸と意識の一致。
第七段階 足の裏の円運動。中心軸の完成。中心軸が出来ないと、脱力不能。
吸い込みの深さと速さのレベルアップ。
技の修得目標について、簡単にまとめてみました。勿論、技が掛けられるようになるための必要条件はまだまだ多くあります。修得順序も個人差があります。各自が自分のレベルを常に確認し、修得目標と現状とを認識して、何度も基本に戻ることを前提として、稽古に励むことが大切です。これを私は、蚊取り線香のようだと考えています。中には、普通のお線香のように、真っ直ぐに上達出来る方もいらっしゃいますが、大部分の方は、一周回って元の位置の繰り返しです。そして、何周か回って初めて、今まで自分が稽古してきたことの意味が、少しだけ理解できるようになります。ですから、あまり最初から完璧を目差さず、自分が信頼できる先輩のアドバイスを取り入れて、地道に稽古を続ける以外に、上達する秘訣はありません。練功法の深い意味を理解できるのは、自分の身体を練り上げた後しかないと断言できます。
さらに、相手の技を受ける時は、倒れる・倒れないにあまり拘らず、相手の伝えてきた力が、自分の身体を、どのように通っていくかに集中してみて下さい。そうすれば、自ずと技の共通原理を身体で理解できるようになります。
また、先輩の方は、相手の力がどの部分からの力かを感じて、相手のレベルに応じたアドバイスをしてあげて下さい。そうすることによって、かえって自分の欠点(非)に気づき、その欠点を改善する為の方法が解るようになります。自分が出来ていなくても、人に説明することで、必要条件の再確認になるからです。観照塾では、「ひぎりとは、稽古修行を よく努め 非を知る時ぞ 非切りなりけり」と古流武術で詠まれている、非を知る時を大切にしたいと考えています。そして、自分の非を認識できた時が、次の段階へのスタートになるはずなのです。
参照1:合気探究と練功法
参照2:合気とりあえず理論
参照3:私の履歴書 Vol.4
参照4:自分の身体の点検マニュアル
参照5:合気習得過程までの過程
参照6:自己流解釈
☆リンク先で更新された記事
・肉体改造レポート
*1.24 仙骨や。「骨盤の一部」という解釈でなく、仙骨単体で検証、考察すべきや。以前、司令塔とか土の中の根などと表現したが、こいつの状態一つで身体の中の繋がり感や所作、精神状態まで変わってきよる。ここ数ヶ月、仙骨をフューチャーして練習してきたが、今日、久々に寝ながら骨盤時計したら、そこから伝わってくる感覚がエライ変わってましたわ。仙骨は思てるよりも動きよるみたいやで
・知る苦労度
・体温が上がる整体みたいです。
・筋肉をほぐしても駄目な時のオススメは?
・私もスムージーデビュー!
▼修業レベルのチェックポイント
☆レベル1 相手の技をしっかり味わい、合気の通りを感じる。
(味わう) 力では倒せない、倒れない不思議を知る。
◎脱力の不思議を知る。
☆レベル2 弛みを取るための、手の形の意味・引きと攻めを知識としてわかる。
(手の形) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[腕]で円運動。
☆レベル3 手首・肘・肩・顎の円運動。胸の開合。落差をつける。
(肩・胸・顎)◎脱力して吸い込み~反対に誘って[肩・胸・顎]で円運動。
◎顎で胸と視線を導く。
☆レベル4 初歩の脱力(吸い込み、相手と一体化)から、
六方円で相手との接点の臨界圧力を感じる。
(背骨・腰) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[腰から背骨を伝わって]円運動。
◎視線で相手を追いかける。
☆レベル5 全身の円運動(うねり)で相手についていく。
(全身) ◎脱力して吸い込み~反対に誘って[全身のうねり]で円運動。
◎ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウンのリズムで円運動。
◎視線で相手の中に入っていき、体ごと倒れ込んでいく。
(ロック) ◎指先を一本づつ正確に動かし、
相手との接点を纏絲勁と引きと攻めでロックする。
☆レベル6 臍と命門を直径とする球が自由に動き、その動きが、
背骨を下から順番に動かし、(命門)胸・肩・腕を通り、
相手との接点を通して相手に伝わる。
(股関節・膝)◎腹部の球は、股関節と膝も使って動かす。
(虚実) ◎筋肉にも、虚の部分と実の部分を意識的に創りだし、
力を伝えていく。
(立て替え) ◎自分の中心軸は保ち、どんでん返しの戸のように、
カラリと立て替える。(体で行なう、大きな引きと攻め。)
(イメージ) ◎全身の骨・筋肉を正確に動かし、力が相手に伝わっていく状態を
イメージする。
☆レベル7 中心軸を保って脱力し、相手の力を呼吸と意識で自分の体の中を通し
足の裏まで導く。
(足の裏) 足の裏(地球との一体感)の円運動で、地面との接点を実にして、
息を吐きながら、相手の力の反作用を相手に返していく。
◎手・足・腰の動きの一致。
◎動作・呼吸・イメージの一致。(それぞれを大きく使う。)
(呼吸) ◎呼吸で[踵ヘ]吸い込み、[イメージ(気流) (気感)]で円運動。
◎[相手の中心軸]を「自分の中心軸」に吸い込み、
中心軸をぶらさないで、[立て替え]を使って内側を螺旋運動。
☆レベル8 吸い込みで、「の」の字の最初の部分を相手に描かせ、
技の形にこだわらず、相手(「の」の字)の行くべき方向へ、
緩みが取れた部分の臨界圧力を保って、反作用を相手の中心に
返していき、「の」の字を完成させる。
◎「の」の字を、鏡字も含めて、三次元で描けるようにする。
◎字を描くのはあくまでも相手の方。(無意識で付いていくだけ。)
☆レベル9 相手の力を吸い込みながら、自分の中心軸を絞り込み、
地面との接点を実にして、細い纏絲勁で、相手との接点も絞り込み、
相手の中心軸へと絞り込んでいく。
(中心絞り) ◎中心軸の太さは、両肩の幅→両耳の幅→両目の幅→鼻筋の幅→線と
順番に細くなるようにイメージする。
◎外から見た動きを小さくし、イメージや呼吸の力を大きくする。
◎相手との接点は、相手の中心軸が崩れるのに従って移動する。
その度毎に、接点の次の関節を円く動かして、
接点の緩みを取り続ける。
☆レベル10 自分の中心軸が細くなったことによって、極小の動きと速さで、
相手の力を、自分(抽絲勁)の体の中を通して地面との接点まで導き、
その反作用をまた自分の体を通して、相手との接点まで導き、
(引きと攻め)相手の中心を攻めると、あたかも接点の円運動だけで、
相手の中心軸を崩しているように見える。
(接点が出来た時は、終わっている。)
◎纏絲勁の見える円運動が、巻き付ける中心軸を細くする
ことによって見えなくなり、抽絲勁になる。
◎細く撚った糸を、針穴に通す時の気持になり、
その時の緊張感や集中力、更に呼吸の様子をイメージしてみる。
【相手の中心が針の穴。相手との接点が、糸を指ではさんで
持っているところ。指から糸の先までが接点から相手の中心まで。
自分の体は糸巻き。自分の中心軸は糸巻きの穴?】
#楽隠居です
合気のレベルアップをする為には、自分で目標を立て、常に現状認識をしながら、稽古の中で自分に足りないものを身につける工夫をしていただきたいと考えています。ですから、自分の合気レベルは、自分で決めていただきたいのです。
☆道歌してる? Vol.1から引用します。
所作を問ひ 心に答え ひとり行く
道を知らずば 妙は有るまじ (宝蔵院流)
【配付資料004&005は、15年前の資料ですから、現在は変わっている部分があることをお含み置きください。】
配付資料 005 「技の修得目標についての提案」もご紹介しておきます。
第一段階 相手の技を味わう。
第二段階 手の形の意味と引きと攻めを、身体で理解する。弛みを取る。
第三段階 手首・肘・肩・顎の円運動。胸の開合。落差をつける。
脱力が出来ないと、正確な円運動が出来ないことを確認する。
第四段階 大きな六方円と初歩的な脱力及び吸い込みの確認。倒れ込み。
寄せ足の意味を理解する。
自分の体の中や相手との接点の虚実を意識する。
意識しにくい部位が、動かせていない部位であることを確認する。
第五段階 身体全体の円運動と呼吸のリズムの一致。うねりの完成。
顎と視線の使い方を確認する。目の力の虚実。
第六段階 腹部及び股関節の円運動。立て替え。動作と呼吸と意識の一致。
第七段階 足の裏の円運動。中心軸の完成。中心軸が出来ないと、脱力不能。
吸い込みの深さと速さのレベルアップ。
技の修得目標について、簡単にまとめてみました。勿論、技が掛けられるようになるための必要条件はまだまだ多くあります。修得順序も個人差があります。各自が自分のレベルを常に確認し、修得目標と現状とを認識して、何度も基本に戻ることを前提として、稽古に励むことが大切です。これを私は、蚊取り線香のようだと考えています。中には、普通のお線香のように、真っ直ぐに上達出来る方もいらっしゃいますが、大部分の方は、一周回って元の位置の繰り返しです。そして、何周か回って初めて、今まで自分が稽古してきたことの意味が、少しだけ理解できるようになります。ですから、あまり最初から完璧を目差さず、自分が信頼できる先輩のアドバイスを取り入れて、地道に稽古を続ける以外に、上達する秘訣はありません。練功法の深い意味を理解できるのは、自分の身体を練り上げた後しかないと断言できます。
さらに、相手の技を受ける時は、倒れる・倒れないにあまり拘らず、相手の伝えてきた力が、自分の身体を、どのように通っていくかに集中してみて下さい。そうすれば、自ずと技の共通原理を身体で理解できるようになります。
また、先輩の方は、相手の力がどの部分からの力かを感じて、相手のレベルに応じたアドバイスをしてあげて下さい。そうすることによって、かえって自分の欠点(非)に気づき、その欠点を改善する為の方法が解るようになります。自分が出来ていなくても、人に説明することで、必要条件の再確認になるからです。観照塾では、「ひぎりとは、稽古修行を よく努め 非を知る時ぞ 非切りなりけり」と古流武術で詠まれている、非を知る時を大切にしたいと考えています。そして、自分の非を認識できた時が、次の段階へのスタートになるはずなのです。
参照1:合気探究と練功法
参照2:合気とりあえず理論
参照3:私の履歴書 Vol.4
参照4:自分の身体の点検マニュアル
参照5:合気習得過程までの過程
参照6:自己流解釈
☆リンク先で更新された記事
・肉体改造レポート
*1.24 仙骨や。「骨盤の一部」という解釈でなく、仙骨単体で検証、考察すべきや。以前、司令塔とか土の中の根などと表現したが、こいつの状態一つで身体の中の繋がり感や所作、精神状態まで変わってきよる。ここ数ヶ月、仙骨をフューチャーして練習してきたが、今日、久々に寝ながら骨盤時計したら、そこから伝わってくる感覚がエライ変わってましたわ。仙骨は思てるよりも動きよるみたいやで
・知る苦労度
・体温が上がる整体みたいです。
・筋肉をほぐしても駄目な時のオススメは?
・私もスムージーデビュー!
by centeringkokyu
| 2013-01-25 00:06
| S多関連