2013年 01月 02日
蛇はトグロを巻いていないと |
「人間の探求」全生社刊から抜粋してご紹介します。
・西洋流の胸式呼吸法に比べて東洋の腹式呼吸の方が特定時行うのには秀れているが、その害は鳩尾に力が入ってしまう為に生ずる。鳩尾に力が入っていると全身が堅くなってしまって弛まない。その為に緊張過剰状態が生ずる。
・身体の智慧はこの鳩尾の固くなるのを避ける為姿勢をいろいろと崩してこれを防いでいるが、呼吸法を指導する人達は正坐を要求し姿勢の崩れを防ごうとする。禅寺の座禅では棒を持った人の監視つきで姿勢の崩れを防ぐ。修養法として行うのならそれで良いが、健康法として行うとなると、良くない。姿勢を無理して努力で正せばいよいよ鳩尾は固くなる。これでは体の智慧に逆らったやり方をしてるといえる。
・何故腹式呼吸を行うと姿勢が崩れるかというと、そういう人々はもともと体が歪んでいる為その歪みに適う姿勢をとらないと深呼吸しにくいからである。それ故深呼吸しようとすると形が崩れ、崩すまいとすると息が鳩尾につかえて腹に這入らない。正坐して楽に腹に息が吸込めるようなら歪んでいない。そういう人なら訓練しなくとも腹で呼吸しているから呼吸法を練習しなくても良い。深呼吸をさせると少しでも歪みのある人は姿勢を崩してその歪みを現すので、歪みの観察法としては腹式呼吸をさせることが便利である。行っている人は健康法と思っていても、見ている私にはボロ露出法として眺めておられる。
・腰が歪んでいるだけではない。ちょっとした心配事があっただけでも息は深く這入らないのである。癇癪を抑えていると鳩尾が固くなったり、不安があると鳩尾の力が抜けなかったり、心身を弛めずには腹での呼吸はできない。しかも深い息をする為に正坐しようというのだから体に歪みのない人でないと完全には出来ないのである。
・蛇はトグロを巻いていないと体がうまく弛まない。体の歪んでいる人はそうしないと弛まないので形を崩しているのである。その無理を抑えこんで真直ぐにしようとするから妙なところへ力が這入ってしまって鳩尾が固くなるのである。形を正して深く呼吸させようとしたところに良い筈の方法で害を招く理由があったのだろうと私は思う。
#楽隠居です
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
観照塾会員への年賀状には、続 ほっとする禅語70から選んだ禅語を、それぞれに一つだけ書かせていただきましたが、まぁ〜「おみくじ」のようなものだと、お考え頂きたいと思っています。
写真の蛇は、備前焼で石田安弘氏の作品です。
参照1:人と逢う・よく見れば見える・まっすぐ坐り、息を整える
参照2:一以之貫・閑古錐・一夜落花雨
参照3:合気の力と呼吸法
☆リンク先で更新された記事
・餡餅雑煮初体験!
・新年ですねぇ~。
・「ヘルメスの言葉」
by centeringkokyu
| 2013-01-02 09:56
| 全生など