2005年 04月 30日
チェックポイントの解説? 前半 |
「よくぞここまで十周年」 S多さんの十周年記念誌(1997年発行)への投稿から、チェックポイントを書き出して、※印の後に私の考え方を付け加えます。
このチェックポイントは、S多さんが稽古をしてきて気付かれたことを、10年間書き留められた「S多メモ」を元にして、纏めてくださいました。詳しくは、配付資料をお読み下さい。また、配付資料中の「005技の修得目標について」は、これのダイジェスト版のようなものですので、比較してご一読ください。
☆レベル1(味わう)
相手の技をしっかり味わい、合気の通りを感じる。
力では倒せない、倒れない不思議を知る。
◎脱力の不思議を知る。
※本来は、完成された技を味わうということなのですが、実際には完璧な技を掛けてもらうことは、なかなか難しいので、先輩の良いところを見つけるとう事になると思います。技を受ける時には、あまり頑張らずに、素直に感じるという姿勢が大切です。
合気が掛けられるようになっても、K−1やプライドに出場して優勝するといような事はありませんので……
稽古の中で平常心を養っておくと、相手の力の方向や、意識の変化に柔軟に対応出来るようになり、日常生活でも、人との係わり方を円滑にできるようになるかもしれません。「017味わいそして工夫」をご参照ください。
☆レベル2(手の形)
弛みを取るための、手の形の意味・引きと攻めを知識としてわかる。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「腕」で円運動。
※武田惣角は、布団に入って手の形の稽古をしていて、その様子を見られたら慌てて隠した。とか、佐川先生は、手の形を見たら合気があるかどうか分かった。というような記事を、読んだ記憶があります。
「朝顔の手」が大切だとも言われていますが、パスカルの法則を考えると、どこを持たれても、内圧が均一になるような体内操作が必要だと考えています。そうすれば、相手の手の内の力が分散され、五分五分の状態にしやすいのではないでしょうか。パスカルの法則に気付く為の初歩の技が「手解き技」だと思います。
但し、単なる抜き手の場合は、初歩的な「梃子の原理」だけを使うようですから、五分五分の状態は、前提条件に入れません。弛みを取る為の「引きと攻め」というのは、五分五分にする為の「引きと攻め」で、初歩的な「梃子の原理」よりも複雑な体内操作が必要になります。
このレベルでの「吸い込み」というのは、手先から肩までを、相手の力の方向に逆らわずに移動させるということで充分です。
☆レベル3(肩・胸・顎)
手首・肘・肩・顎の円運動。胸の開合。落差をつける。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「肩・胸・顎」で円運動。
◎顎で胸と視線を導く。
※上半身を使っての「吸い込み」ですが、このレベルでは中心軸を、それほど意識出来ていない方が良いかもしれません。顎・胸・視線を柔らかく使うという事が、一番大切です。ただし、頸椎の伸展は、軽く意識しておかないと、頭部が安定しませんのでご注意ください。
☆レベル4(背骨・腰)
初歩の脱力(吸い込み、相手と一体化)から、六方円で相手との接点の臨界圧力を感じる。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「腰から背骨を伝わって」円運動。
◎視線で相手を追いかける。
※背骨・腰を自由に動かして、指先まで力を伝えるということです。このレベルでは、「六方円」と「たまたま」を重点的に稽古します。このレベルぐらいから、股関節や膝の稼働域が変化してきますし、呼吸や丹田・命門の感覚も出てくるはずです。
☆レベル5(全身)(ロック)
全身の円運動(うねり)で相手についていく。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「全身のうねり」で円運動。
◎ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウンのリズムで円運動。
◎視線で相手の中に入っていき、体ごと倒れ込んでいく。
◎指先を一本ずつ正確に動かし、相手との接点を纏絲勁と引きと攻めでロックする。
※前半の纏めになっています。円運動という言葉に惑わされないようにしてください。
このレベルまで、すべてのレベルに脱力という言葉が入っていますが、厳密に考えると、脱力のレベルはそれぞれ違っているはずです。しかし、まだこのレベルでは、中心感覚が曖昧なはずですから、脱力というよりも、固まったまま使われていない筋肉を、少しだけ弛めることが出来るというレベルでしかないと思われます。
「ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウン」というのは、「三井住友VISAカード」の原型です。現在はアンドが微差に変わっているだけだとお考えください。配付資料「呼吸法の呪文」参照
倒れ込む為には、足の裏の感覚や足首の操作が大切になります。中心もある程度出来ていないと、倒れ込めません。足の裏と視線がつながり、相手の中心に倒れ込むような意識が必要です。この稽古の為に、歩法のメニューを考えたのです。
最後のポイントは、指先の操作で、五分五分にする為の説明になっているとお考え下さい。
手首と指先の操作が、肋骨とどのように繋がっているかを確かめておくことも大切です。
このチェックポイントは、S多さんが稽古をしてきて気付かれたことを、10年間書き留められた「S多メモ」を元にして、纏めてくださいました。詳しくは、配付資料をお読み下さい。また、配付資料中の「005技の修得目標について」は、これのダイジェスト版のようなものですので、比較してご一読ください。
☆レベル1(味わう)
相手の技をしっかり味わい、合気の通りを感じる。
力では倒せない、倒れない不思議を知る。
◎脱力の不思議を知る。
※本来は、完成された技を味わうということなのですが、実際には完璧な技を掛けてもらうことは、なかなか難しいので、先輩の良いところを見つけるとう事になると思います。技を受ける時には、あまり頑張らずに、素直に感じるという姿勢が大切です。
合気が掛けられるようになっても、K−1やプライドに出場して優勝するといような事はありませんので……
稽古の中で平常心を養っておくと、相手の力の方向や、意識の変化に柔軟に対応出来るようになり、日常生活でも、人との係わり方を円滑にできるようになるかもしれません。「017味わいそして工夫」をご参照ください。
☆レベル2(手の形)
弛みを取るための、手の形の意味・引きと攻めを知識としてわかる。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「腕」で円運動。
※武田惣角は、布団に入って手の形の稽古をしていて、その様子を見られたら慌てて隠した。とか、佐川先生は、手の形を見たら合気があるかどうか分かった。というような記事を、読んだ記憶があります。
「朝顔の手」が大切だとも言われていますが、パスカルの法則を考えると、どこを持たれても、内圧が均一になるような体内操作が必要だと考えています。そうすれば、相手の手の内の力が分散され、五分五分の状態にしやすいのではないでしょうか。パスカルの法則に気付く為の初歩の技が「手解き技」だと思います。
但し、単なる抜き手の場合は、初歩的な「梃子の原理」だけを使うようですから、五分五分の状態は、前提条件に入れません。弛みを取る為の「引きと攻め」というのは、五分五分にする為の「引きと攻め」で、初歩的な「梃子の原理」よりも複雑な体内操作が必要になります。
このレベルでの「吸い込み」というのは、手先から肩までを、相手の力の方向に逆らわずに移動させるということで充分です。
☆レベル3(肩・胸・顎)
手首・肘・肩・顎の円運動。胸の開合。落差をつける。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「肩・胸・顎」で円運動。
◎顎で胸と視線を導く。
※上半身を使っての「吸い込み」ですが、このレベルでは中心軸を、それほど意識出来ていない方が良いかもしれません。顎・胸・視線を柔らかく使うという事が、一番大切です。ただし、頸椎の伸展は、軽く意識しておかないと、頭部が安定しませんのでご注意ください。
☆レベル4(背骨・腰)
初歩の脱力(吸い込み、相手と一体化)から、六方円で相手との接点の臨界圧力を感じる。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「腰から背骨を伝わって」円運動。
◎視線で相手を追いかける。
※背骨・腰を自由に動かして、指先まで力を伝えるということです。このレベルでは、「六方円」と「たまたま」を重点的に稽古します。このレベルぐらいから、股関節や膝の稼働域が変化してきますし、呼吸や丹田・命門の感覚も出てくるはずです。
☆レベル5(全身)(ロック)
全身の円運動(うねり)で相手についていく。
◎脱力して吸い込み〜反対に誘って「全身のうねり」で円運動。
◎ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウンのリズムで円運動。
◎視線で相手の中に入っていき、体ごと倒れ込んでいく。
◎指先を一本ずつ正確に動かし、相手との接点を纏絲勁と引きと攻めでロックする。
※前半の纏めになっています。円運動という言葉に惑わされないようにしてください。
このレベルまで、すべてのレベルに脱力という言葉が入っていますが、厳密に考えると、脱力のレベルはそれぞれ違っているはずです。しかし、まだこのレベルでは、中心感覚が曖昧なはずですから、脱力というよりも、固まったまま使われていない筋肉を、少しだけ弛めることが出来るというレベルでしかないと思われます。
「ハァ〜ン・アップ・アンド・ダウン」というのは、「三井住友VISAカード」の原型です。現在はアンドが微差に変わっているだけだとお考えください。配付資料「呼吸法の呪文」参照
倒れ込む為には、足の裏の感覚や足首の操作が大切になります。中心もある程度出来ていないと、倒れ込めません。足の裏と視線がつながり、相手の中心に倒れ込むような意識が必要です。この稽古の為に、歩法のメニューを考えたのです。
最後のポイントは、指先の操作で、五分五分にする為の説明になっているとお考え下さい。
手首と指先の操作が、肋骨とどのように繋がっているかを確かめておくことも大切です。
by centeringkokyu
| 2005-04-30 00:11
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