2009年 11月 24日
一から始める |
この図は「尚亭先生書話集」手島右卿編に掲載されていたものです。
硯を買って墨も手に入れ、墨磨り瞑想を楽しんでいるのですが、半紙に墨を吸わせて墨の香りを楽しんでいるだけではもったいないので、筆も用意して何か字を書いてみようと考えました。ところが、何をどう書いていいのか分からないので、いろいろな先生の作品集やビデオを図書館から借りて、手当たり次第に見ています。
書 二十世紀の巨匠たちから引用します。
二十世紀は、日本の書は黄金期を迎えました。敗戦という悲惨な体験を経、作家たちは「書」という東洋独自の芸術を深めようと、情熱を傾けたのです。そして「書」は、欧米をも影響下に捉えた新たな展開を繰り広げました。
このビデオは、そうした二十世紀の書を、動く映像を駆使して体系的に紹介するものです。書の鑑賞は、「追体験」だと言われます。つまり絵画と異なり、作品を書くリズムや筆遣いを知ることによって、書を知らない人も書を理解することができるとも言えます。
このビデオが完成したとき、新聞や雑誌がこぞって激賞した理由は、そこのあるかもしれません。そして、とりわけ作家にとって、名人の筆法を目の当たりにすることは、何にもまして作品制作の大きなヒントとなるでしょう。ここで紹介する巨匠たち36名中、28名は既に他界されています。今では極めて貴重となった映像を、一人でも多くの方にご覧頂きたいと願っています。 (引用終了)
このビデオをみてちょっと驚きました。まぁ~いろいろな筆遣いがあるものです。私なんぞが拓本や有名な先生の臨書集を見たところで、とても想像できないような筆遣いの数々でした。
そして、たまたま見つけた「尚亭先生書話集」にその答えが書いてありました。その一部がご紹介した図です。
その本には、『学習基礎講話――習字の時に注意すべきことども』という章があり、
姿勢をよくすること
執筆をよくすること
筆に墨の含ませ方をよくすること
筆鋒の整へ方をよくすること
以上の要領を会得すると共に最も大切なことは手本の観察であります。
と記されています。
私が実際に字を書く稽古ができるのは、いったい何時のことでしょうか。
ところで、センタリング呼吸法では、呼吸法から呼吸力が生まれ、呼吸力に中心力が加われば合気になるのではないかと考え、日々研鑽努力を続けています。
という具合に書けば格好いいに違いないのですが、本当のところは「駄洒落の流儀」と称してヘラヘラといい加減な稽古になってしまっているようです。
まぁ~いろいろなやり方を試してみる。どれだけ違ったやり方ができるか。というレベルなんですヨ!
比田井天来先生は、自分が気に入った「一」が書けた時には、非常に喜ばれた。というお話がどこかに書かれていたような気がします。もっとも、天来先生は今回ご紹介した用筆法ではないということが大事なのです。
そのことに関してはいずれご紹介します。私としてはこの発想力を少しだけでも見習いたいと思っているんですが・・・
参照1:破壊と創造
参照2:博(ひろ)く他流の妙所を味わう
参照3:一以之貫・閑古錐・一夜落花雨
参照4:合気の力と呼吸法
参照5:肚が利く
参照6:「虚」は分からない?
参照7:完成図の無いジグソーパズル
参照8:自分専用の形を創ってみる!
参照9:精神修養や武術にも
11/14・11/21観照塾
冷え性・漢方的自己対策
そしてこちらもよろしく!
by centeringkokyu
| 2009-11-24 00:01
| 書き方関連