2009年 01月 19日
基本練習 |
墨絵の愉しみ〈2〉やさしく描ける墨絵入門書に掲載されている富士です。この本は、「竹内栖鳳筆『栖鳳習画帖』、川端玉章筆『習画百題』、竹内次郎筆『邦画帖』という明治年間に教科書として採用されていた三冊の木版本の学習用「臨本」から抜粋した作品で構成しています。作家や流派の筆意・描法に偏ることを避け、しかも対象の形を正確にいきいきと描き、かつ基本的な配置や構図を学習できるような作品七十余図を収載しています。風景や人物・動物等の作例を収めていますので、これらの作品を参考にしてご自身の墨絵の作域を広げてください。」ということが目的だそうです。
見たところ簡単な線だけなので、楽に描けるだろうと思ってやってみたら大間違い。手早く描くと軽いし、ゆっくり描くと線にならない。富士の気品や空気をこんなに簡単な線だけで表現できることに驚かされました。
ところで、金曜日に浦川宜也先生のヴァイオリン リサイタルに行ってきました。二時間弱でしたが、三回の小休止を挟んだだけで、ずっと演奏し続けてくださいました。本当に素晴らしかったです。
私は音楽に関しても門外漢ですから、気楽に愉しませていただきました。でも、なぜかバッハが好きで、チェロ・チェンバロ・パイプオルガンなどのCDは数枚持っていますので、良く聴いています。
演奏会の小休止の時に、後ろの席に座っていた女性が、「なんとなく退屈な曲だと思ったら、バッハだった。」といわれました。えっ・・そうなんや! 私としては、そこが面白いのに・・・とつぶやいてしまいました。
解説書には、『広義の変奏という行為があらゆる古今東西の音楽では重要な位置を占めることは、ジャズにおけるコードネイムによるアドビリタム、日本伝統音楽各流派のそれぞれの独特の節回しや、間のとり方、ジプシーのインプロヴィゼーション等、ごくわずかな例からもうかがえる。ヨーロッパではルネッサンスから始まったそのテクニックが、バロック時代に至り、混乱を来すほど各人がそれぞれファンタジーを競い、ついには原形の面影すら不明瞭にされてしまう危険をも妊む状態となった。
バッハは自身の作品で、誤解を招かぬため、その変奏の方法を克明に書いた作曲家の一人である。』と書かれていました。私にはほとんど意味不明ですが・・・
演奏会に行く前には、聴き比べるために、ヘンリク・シェリングとギドン・クレーメルの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータを手に入れました。
浦川先生のヴァイオリンを構えた姿勢や、指のしなやかさには驚きました。そして、数年前のリサイタルの時より一層若々しくなられ、身体の使い方もしなやかさが増したような感じがしました。
絵を描くのも、楽器を演奏するのもやはり基本練習が大切なのだと再確認させていただきました。
参照1:カザルスとの対話
参照2:達人は「習熟」を自ら否定する
参照3:職人は国の宝 国の礎
参照4:"書"のイメージと"呼吸"・"バランス"
参照5:合気の体内操作法
参照6:合気の力と呼吸法
参照7:身体が感じて変化する
参照8:基本の練習
by centeringkokyu
| 2009-01-19 00:38
| 書き方関連